新しいインテリアのトレンド? 「第六の壁」という発想で、床を塗ってみよう。
Interiors 2026.04.10

塗装の専門家たちはそれを「第六の壁」と呼んでいる。壁や天井に色を施した後、今度は視線を下に落とし、床に手を加えるのだ。大がかりな工事なく、住まいに個性をもたらすことのできる、ひとつの方法だ。

足元から始める新しいインテリアトレンド。フローリングをペイントしてみては? photography: Yaroslav Priadka / Farrow & Ball
雰囲気を変えたいけれど、大規模な工事はしたくない? そんなときは足元を見てみよう。フローリングでも床材でも、思いきってペイントしてみよう。実際、木の床は比較的簡単に塗り替えることができる。「第六の壁」とも呼ばれるこの場所は、いまや創造性を発揮する新たなキャンバス。単色で大胆に仕上げるのもよし、鮮やかな色を取り入れるのもよし、ラグのような模様を描くのもよし。光を取り込んだり、空間に楽しさを加えたり、個性や構造感を与えたりと、可能性は無限だ。自分の暮らしや好みに合わせて、恐れず自由に取り入れてみてはどうだろう。
なぜ床を塗るのか?

タイルではなく、あえてペイントしたフローリングを。ダイニングにしっかりとした個性をもたらす。photography: James Merrell / Farrow & Ball
「多くの場合、人々はインテリアを考えるとき、床材のことを優先順位のいちばん下に置きがちです」と語るのは、Joa Studholme。Farrow & Ballでカラーの専門家を務め、長年にわたり"色が空間を変える力"を見てきた人物だ。実際には、塗装された床は部屋の印象を大きく変えることができる。選ぶ色によって、劇的な変化をもたらすこともあれば、さりげなく空間をリフレッシュし、新しいトーンを与えるような控えめな変化にとどめることもできるのだ。」
どんな床に向いている?

床を塗装することで、ひとつの空間の中にゆるやかなゾーニングを生み出すことができる。ここではワークスペースをさりげなく区切っている。photography: James Merrell / Farrow & Ball
残念ながら、タイルの床にペンキを塗るのはほとんど不可能だ。むしろ適しているのは木材である。少し古びていたり、シミがあったり、多少傷んでいる寝室やリビングのフローリングは、塗装によって"第二の人生"を得ることができる。特に、保護用のコーティングを施し、凹凸や細かな欠点をならしておけば、より美しく仕上がりる。また、フローリングを塗ることは、広い空間の中でゾーンを区切る手段としても有効だ。たとえばリビングでは、ダイニングとリビング、あるいはワークスペースを視覚的に分けることができる。色を変えることで、自然な区切りが生まれるのだ。
---fadeinpager---
どんな色を選ぶ?

床と上張りをコーディネートしてペイントすることは、バスルームに個性を与える素晴らしい方法だ。photography: Boz Gagovski / Farrow & Ball
メーカー各社は、光沢を抑えつつも耐久性があり、水拭きできる塗料を提案している。これらは床材はもちろん、特に羽目板などにも適しており、バスルームのような場所でも使用可能だ。大胆な人は鮮やかな色を選ぶこともできるだろう、また落ち着いた雰囲気を求めるなら、やわらかなパステルカラーなど穏やかな色合いでまとめるのもよいだろう。
「床の面積が広ければ広いほど、その効果は大きくなります」と話すのは、カラーの専門家、Joa Studholme。ただし、そのリスクは比較的低いともいう。床を塗ることは、空間に個性を与える理想的な方法のひとつでありながら、過度に主張しすぎることはない。というのも、視線より下にある色であれば、たとえ鮮やかでも、日常の中で無理なく受け入れやすいからだ。
どの部屋が理想的?

階段では、カーペットの代わりにグラフィカルなペイントを施すという選択も有効だ。photography: James Merrell / Farrow & Ball
間違いなく、玄関、あるいは廊下や階段といった空間が最適だ。こうした場所は、装飾やレイアウトが難しいことが多いものだが、床を塗ることでぐっと印象があがる。色が空間のトーンを決め、視線を導き、広がりを感じさせ、住まいに強い個性を与えてくれるのだ。
---fadeinpager---
床は、遊びができる場所?

床をキャンバスのように捉え、自由な発想でペイントを楽しもう。James Merrell / Farrow & Ball
単色の床でも、暗めの部屋に明るさをもたらす効果があるが、よりクリエイティブな表現に挑戦することもできる。たとえばキッチンや子ども部屋の床に、ラグのような模様を描いてみるのもいいだろう。
「飽きてしまわないか心配」そんな不安も、ペイントなら大きな問題にはならない。塗料は後から剥がしたり、上から塗り直したりすることができる。だからこそ、リスクを抑えながら、自分の中のアーティスト心を自由に表現できるのだ。
From madameFIGARO.fr
text: Zahra Muyal(madame.lefigaro.fr)






