エッフェル塔120周年に、
ル・メトロポリタンで乾杯!
Travel 2009.07.14
大村真理子の今週のPARIS
今年120周年を祝うエッフェル塔。建築された1889年には、本来なら建物の中に隠れている鉄という素材で作りあげた塔を、醜悪であると多くのパリジャンが白い目を向けた。「エッフェル塔を見ないですむ方法は、塔に行くことだ」と語ったのは作家モーパッサンだ。
時代は変わり......、16区のメキシコ広場に初夏にオープンしたホテル「ル・メトロポリタン」は、エッフェル塔の眺めが売りである。広場に面したホテルの部屋の窓の前に、塔がにょっきり!宿泊客でなくても利用できる2階のバーも広場に面しているので、この眺めを楽しむことができるのがうれしい。
スイートルームの窓の向こうに、エッフェル塔。
バー。低めで座り心地の良い椅子、テーブルもシャンプソーのデザインだ。
120年前の塔の斬新さに対抗するかのように、ホテルの内装はとてもモダーン。担当したのはフランソワ・シャンプソーだ。7区のホテル・モンタランベールの改装を手がけた彼による、パリ初のホテルである。レストランの「トロワ・グロ」や「カフェ・アルマ」などで、彼の仕事ならすでに知ってる!というデザインおたくもいることだろう。今回は19世紀のクラシックな建物内に、高級素材を用い、空間をフルに生かしたシンプルな室内をクリエートした。
一階ロビー奥。2フロア分を使った縦長の暖炉の眺めが見事。
静けさとリュクスを感じさせる木材の使い方が巧みな内装。
パリ市内のプチホテルには珍しく、地下にはプールが!サイズはそれほど大きくないが、6時から22時までホテル客のみに開放されている。エッフェル塔の見えるスイートルームは高値の花でも、クラシック・タイプは250ユーロから。これでプールが利用できるのだから悪くない。ハマムも備えられ、またプールと同じフロアでは、アンヌ・セモナンのエステやマッサージも受けることができる。
地下のプール。早朝に一人占めしたい!?
一階のプロヴァンスタッチの料理を供するレストランも、バー同様、宿泊者以外も利用でき、またランチとディナーの間はティータイムも楽しめる。トロカデロ広場に近い、このホテル、知っておきたい新しいアドレスだ。 (Photos:Adrien Dirand)
10,place de Mexico,75116 Paris
tel 01 56 90 40 04
客室料金:250ユーロ~715ユーロ
www.radissonblu.com/hotel-pariseiffel