日本の旅先で、和の犬を探して。
Travel 2016.12.30
「フィガロジャポン」が旅先で出合った犬たちをはじめ、日本各地の和犬の写真を集めてみました。遠い昔から日本人の生活に寄り添ってきた、和犬の愛らしい表情に癒されて。
京都・祇園のお茶屋の看板娘チロちゃん。
photo : NATSUKO KONAGAYA
祇園の目抜き通りとして世界各国からの観光客で賑わう花見小路。路地を一本入ったところに佇むお茶屋さんで飼われているのが、柴犬のチロちゃん。6歳になる女の子。食べて寝ることが大好きで、ちょっとぽっちゃりめなのはご愛嬌。普段はおすまししていても、好きなお客さまが来ると駆け寄ってじゃれつくというのが愛らしい。
>>長野県で出会った秋田犬のレイちゃん
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凛々しい風貌の秋田犬は気弱な女の子。
photo : MIDORI YAMASHITA
現在、6頭の柴犬を飼っている長野県宮田村在住の大石さん一家。愛犬たちのボス的存在だったビーグル犬を亡くして気落ちしていた時、たまたま出合ったのが秋田犬のレイちゃん(5歳)。「怖がりで気弱な女の子。でも慣れてくると大型犬らしいおおらかさを見せてくれるんですよ」と大石さん。
>>滋賀県で出会った柴犬のもこ太君
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笑顔がチャームポイント、琵琶湖で出会ったもこ太君。
近所の広場を散歩しながら、鳥の鳴き声や車の音にじっと耳をすますことが好きだという12歳のもこ太君。物静かで穏やかな性格だけれど、人が大好きで、お客さんが来たり、家族が集まったときには、ニコニコしながら大喜びするのだそう。
>>長野県で出会った柴犬のヌクちゃん
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ゲストハウスの看板犬に就任予定。
photo : MIDORI YAMASHITA
長野県箕輪村で、散歩途中の柴犬に遭遇!名前はヌクちゃん、まだ1歳の女の子。性格は大人しいながらもおてんばで、飼い主である埋橋さんの自宅の庭を掘り返してはおばあちゃんが大切にしている花をダメにしてしまうそう。埋橋さんの娘さん夫婦が伊那市でゲストハウスを営んでおり、近い将来、こちらの看板犬としてデビュー予定だとか。
>>神奈川県で出会った黒柴のネロちゃん
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由比ケ浜の夕陽をバックにお散歩中、黒柴のネロちゃん。
くりっとした瞳と麻呂眉がチャームポイント、黒柴の女の子ネロちゃん(3歳)。久しぶりに散歩で来たという鎌倉由比ヶ浜の広い砂浜で、思いきり走っていました。冬の由比ケ浜の海は人も少なく、夕陽もきれいなので時々お散歩で訪れます。ボール遊びが大好き!だけど突然飽きて、飼い主が放置されること多々あるそう……。
>>京都府で出会った柴犬のこまちゃん
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平安神宮や美術館の周りが定番のお散歩コース。
photo : NATSUKO KONAGAYA
京都の中でも注目の岡崎エリアに暮らすこまちゃんは、ボール遊びが大好きだという元気な4歳の女の子。ピンと立った尻尾は太刀尾(たちお)といって、柴犬の中でも珍しいそう。お散歩はいつも平安神宮や美術館の周辺をのんびりと。賢げな面持ちは、同志社大学の教授がご主人さまゆえ?
>>京都府で出会った豆柴のビズ君
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雪が舞い散る京都で凍える、豆柴のビズ君。
京都の西、桂離宮にほど近いところに暮らす豆柴のビズくん。益田さんファミリーのやんちゃな3人兄弟に、四男坊として溺愛されている3歳の男の子。末っ子らしく、甘えん坊の怖がり。特に雪が大嫌いで、「犬は喜び、庭駆け回り……♬」の童謡はまったく当てはまらないのだとか。雪に震える姿が愛おしい!

「フィガロジャポン」2017年2月号は「和っていいな。」と題して、あらためて和のよさをさまざまな角度から紹介しています。モダンな和のうつわや、大人が恋する和菓子、野草と和の花、お茶や日本酒、料理など、いつも何げなく接している和の魅力を、ぜひ見つめ直してみて。
texte : RYOKO KURAISHI, NATSUKO KONAGAYA