【東京案内2019】ユニークな店が次々と誕生する、幡ヶ谷を巡ろう。
Travel 2019.05.23
2015年にパドラーズコーヒーがオープンして以来、おもしろい店がどんどん増えていく幡ヶ谷。レコード店、ギャラリー、ワインショップ……どの店もパドラーズコーヒーの代表に声をかけられたのだとか。ユニークな仕掛け人がいる街で新しい発見を。
01.アメリカや日本で出合った、若手作家ものが集結。
ブルペン
幡ヶ谷ブームの火付け役パドラーズコーヒーの姉妹店として昨年始動。代表が暮らしていたポートランドや日本全国から、店舗を持たずに活動する若手作家の家具や雑貨をセレクトする。アメリカの作家のもとに足を運んで特注したカップや、ヒバの香りのオーガニックソープなど、日本人の暮らしになじむように作られたオリジナルアイテムも見逃せない。
愛知県の稲熊家具製作所のソファなど、温もりのある家具が豊富。
ポートランドのディナ・ノーの食器は、鮮やかな釉薬とぽってりとしたフォルムが持ち味。マグ¥8,100~
別注の額縁形の一輪挿し¥5,400~
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02.初心者もマニアも楽しい、レコードのセレクトショップ。
エラレコーズ
1970年代のロックやモダンジャズ、ソウル、レゲエなどをメインに、3000種以上のレコードがズラリ。設置された2台のオーディオで気軽に試聴可能だ。オールジャンルで取り揃えているが、最近は海外で人気が高まっていることから、特に日本のレコードを多く仕入れているという。アート感覚で飾れるようなジャケ買いしたくなるレコードも豊富に揃う。
古い梁や柱がむき出しのウッディで落ち着いた店。内装デザインを手がけたのは、パドラーズコーヒーの代表だそう。
椅子もあるので、ゆっくり聴くことができる。
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03.スパイスがじんわり広がる、身体に優しいカレー。
ウミネコカレー
スパイスカレーの名店が幡ヶ谷に移転したのは、昨年のこと。素材の味を生かせば過剰なスパイスは必要ない、と言う店主。薬剤を使わずに作られた熊本県の製油、昔ながらの天日製法で2カ月かけて結晶させたカンホアの塩、青森から取り寄せた米など、素材にこだわる。スパイスの味がじんわり広がる優しいカレーを食べに、毎日でも訪れたくなる。
キーマカレーは移転後に登場した新メニュー。カルダモンが爽やかに香る。チキンとキーマの2種盛り¥1,100、自家製ラッシー¥300
カレーはテイクアウトも可能。
umineko curry
東京都渋谷区幡ヶ谷1-32-16
tel:070-6972-3103
営)12時~14時30分L.O.、18時~20時30分L.O.
※売り切れ次第終了
休)月
https://uminecocurry.tumblr.com
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04.ふだん脇役の花を主役に、ニュアンスあるブーケを。
フォレジャー
白を基調としたギャラリーのような空間に、葉や実の方が目立つ珍しい種類の花が並ぶ。派手な花の隣で埋もれてしまうささやかな花を主役にしたいと言う店主が作るのは、ニュアンスのあるユニセックスな雰囲気のブーケ。「用がなくても気軽に訪れたくなる花屋」をテーマに、駒沢の本屋スノウショベリングが選書した本や作家ものの花器も一緒に販売している。
ユリやバラといったスタンダードな種類はなく、見たことのないような花々が出迎える。ブーケは¥3,500~
アートブックや福岡のブランドTOUMEIの花器が並ぶ。球根花も豊富だ。
Forager
東京都渋谷区西原2-26-5
tel:03-6875-7141
営)11時~18時
休)月、木
※ほか不定休あり
http://forager-tokyo.tumblr.com
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05.角打ちスタイルで、ワイン×音楽に浸る。
ワインショップフロウ
ミュージシャンであり六本木のビストロ祥瑞で経験を積んだ店主が、ナチュラルワインとよい音楽を求めて人が集う空間を作りたいとオープンした。丸いガラス扉が印象的な奥のワインセラーには、フランス産を中心に約200種のナチュラルワインを取り揃える。店主交流のある名店から提供されるアテをおともに、テイスティングを楽しみたい。
中野のビストロ松㐂の煮込み¥800、イタリアのカベルネソーヴィニョンのワインはボトル¥4,320
凸凹の壁で音や声が拡散されるので、音楽も話し声も聞き取りやすい。
wineshop flow
東京都渋谷区西原2-28-3 B1F
tel:03-6804-7341
営)15時~24時(月~土) 15時〜20時(日、祝)
不定休
https://wineshop-flow.business.site
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06.新進気鋭アーティストを、いち早く知りたいなら。
コミューン
新代田で惜しまれつつ閉館したギャラリーが、昨年幡ヶ谷で再スタートを切った。アートブックを手がける出版社が運営しており、ロサンゼルスやニューヨークをはじめ、世界中のアートブックフェアで見つけた新進気鋭のアーティストを誘致し、個展を開催する。併設ショップでは、買い付けてきたジンや作品集、雑貨など、ここでしか見つからない希少なものも。
開催中~5/26はロサンゼルスのリリアン・マルティネスの展示を開催。温かみあふれるユニークな世界観。
自社のブックも販売。
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07.本格イタリアンとワインを、気取りなく楽しんで。
サプライ
今年1月にオープンしたナチュラルワインとイタリアンの店。メニューは日替わりで30種ほど。カジュアルな店構えながら、肉のローストやアクアパッツァ、手打ちパスタなど、こだわりの料理を楽しめるとあって話題沸騰中。生地にセロリを練り込んだラムのギョーザなど、イタリアンを居酒屋風にアレンジする手腕は見事だ。締めにはイタリア風ラーメンを。
季節の素材の日替わり手打ちパスタより、桜エビと菜の花のオレキエッテ¥1,300、ナチュラルワインはグラス¥1,300
シェフとソムリエのふたりで立ち上げた店。
甲州街道沿いに位置。
SUPPLY
東京都渋谷区幡ヶ谷1-5-6
tel:非公開
営)18時~23時L.O.
休)水 ※月2回不定休あり
www.facebook.com/SUPPLY_hatagaya-274119746485828
※『フィガロジャポン』6月号より抜粋
photos : AKEMI KUROSAKA (STUH )