坂茂建築とアートが出合う、体感型ホテルが軽井沢にオープン。

Travel 2019.07.08

ホテルやレストランなどが続々とオープンしてさらに活気づく軽井沢に、新たな隠れ家ホテル「ししいわハウス」が誕生した。

“建築家にとってのノーベル賞”ともいえる、プリツカー賞を受賞したことで知られる建築家の坂茂(バン シゲル)が設計した「ししいわハウス」は、千ヶ滝エリアの美しい自然の中に佇む、全10室のラグジュアリーなスモールリゾート施設。木造2階建ての建物が、もともとあった森の木々に沿うように曲線状に設計され、木々の間から見え隠れする波状の屋根が印象的だ。

190704_Shishiiwa_Exterior.jpg

到着すると、まず国内最大級の木枠のガラス扉を抜けてライブラリーへ。レセプションエリアでチェックインを済ませて、客室に向かう。

190704_Shishiiwa_Library.jpg

共用部や客室など、館内に飾られたアートは、具体美術のパイオニアである吉原治良をはじめ、ギュンター・フェルク、杉本博司といった錚々たる作家の作品。オーナーのコレクションから、このホテルの建築美に合わせて選んだのだという。

190704_DSCN1062.jpg

建物の中心にあるのは、広いリビングダイニングを思わせるパブリックスペースのグランドルーム。ここから3つのクラスターへと通じており、それぞれのクラスターには3、4つの客室と共用のリビングダイニング&キッチンがある。これが「ししいわハウス」の最大の特徴だ。

190704_Shishiiwa_GrandRoom_ViewOfGarden.jpg

このセミプライベートな空間で、一緒に訪れた家族や友人、あるいは、たまたま居合わせた滞在者と、時間や空間をシェアすることによって、これまでのホテルとはまったく違うリゾート滞在を体験できる。

それぞれの客室は、紙管を使った建築で知られる坂の設計らしく、シンプルながらウッディで温かみあるインテリアで仕上げられている。ベッドや椅子などの家具から浴室のアメニティカート、ライティングデスクの上のペーパーホルダーまで、坂がこのホテルのためにデザインしたものであるというからなんとも贅沢だ。

190704_Shishiiwa_Guestroom_GroundFloor.jpg

190704_DSCN0895.jpg

世界で初めて水を守るために生まれたというドイツ発エココスメ「Stop the Water While Using me」など、アメニティは自然に優しいものを揃える。ペットボトルのミネラルウォーターの代わりに、天然水が入った木村硝子製のカラフとグラスが置かれるなど、細部まで環境配慮に対するこだわりが詰まっている。

建築そのものの魅力もさることながら、滞在することによってこのホテルのこだわりを発見し触発される。「ししいわハウス」は、いま軽井沢で訪れるべき体験型のホテルである。

ししいわハウス
長野県北佐久郡軽井沢町長倉2147-646
www.shishiiwahouse.jp

réalisation:ATSUKO TATSUTA

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

2025年春夏トレンドレポート
中森じゅあん2025年年運
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリシティガイド
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • 広告掲載
  • お問い合わせ
  • よくある質問
  • ご利用規約
  • 個人の情報に関わる情報の取り扱いについて
  • ご利用環境
  • メンバーシップ
  • ご利用履歴情報の外部送信について
  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • Pen Studio
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CCC MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CCC Media House Co.,Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.