長崎県-五島列島- 五島列島・福江島の、極上グルメ＆コージーな宿。

伊勢エビにキビナゴ、ブリやオコゼといった新鮮な魚に、五島うどんやちゃんぽん。五島列島でいちばん大きな福江島には、この地ならではのグルメがいっぱい。のんびり時間を過ごせるおしゃれな宿に泊まって、島を楽しみ尽くそう。

下五島でとびきり新鮮な魚を食べるなら。

四季の味 奴

「刺し身盛り合わせ」。写真は5〜6人前で￥10,000前後。サクッとした歯ざわりが新鮮さを物語るブリやオコゼなど計7種。

伊勢エビの生け造りにオコゼ唐揚げ、キビナゴ料理......短冊メニューを眺めると、そのほとんどが海鮮もの。奴では約40年もの間、新鮮な魚料理を看板に地元の人気を集めてきた。ピカピカに輝くキビナゴは夜中に獲れたものをその日に提供。酢味噌に付けて食べれば、淡くて繊細な味がじわりと広がる。オリジナルブレンドの味噌が決め手の「箱フグの味噌焼き」は、メニューにあればぜひ頼みたい一品だ。

足が早いキビナゴは、産地でないと刺し身で食べられない。「キビナゴ刺し身」￥864（6、7月は禁漁のため提供不可）

五島味噌をベースにブレンドしたオリジナル味噌が味の決め手。「箱フグの味噌焼き」中サイズ￥2,160

店のいたるところに生け簀がある。カウンター席のほか、個室も用意。

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製麺所併設の、自家製五島うどん。

おっどん亭

熱湯で煮込んだ「地獄炊きうどん」￥550。最初は何も付けずに、次はアゴ出汁、薬味を添えて......と、味の変化も楽しい。生卵&めんつゆに絡めて食べるのもおすすめ。

遣唐使往来時から広まったといわれる五島うどん。福江島で食べるなら、製麺所が併設されたおっどん亭が断然おすすめだ。名産の椿オイルを塗り、3回に分けて熟成、伸ばして2日間乾燥させた麺は、コシがありながらも細くてのど越しがいい。煮込んでも伸びないため、「地獄炊きうどん」が定番。風味豊かなアゴ出汁や、生卵といっしょにどうぞ。

左から、モチモチ食感の「がんこ親爺」￥367、定番の「椿うどん」￥324　上右：麺を伸ばして乾燥中。平日の午前は、麺作りの一部を見学できる。

五島うどん発祥の地、中通島に本社がある中本製麺が運営しているため、自家製うどんが買えるコーナーもある。

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清らかなちゃんぽんは、島民お墨付き。

うつみ

「ちゃんぽん」￥650。ベーシックなちゃんぽんのほか、辛口、激辛、味噌など全9種をラインナップ。

観光客はおらず、開店と同時に地元の常連客でいっぱいになる島の人気店。中華ベースの定食のほか、ちゃんぽん、皿うどんがメニューイン。シャキッとしたキャベツにモヤシ、豚肉やかまぼこ、シーフードなど具だくさんのちゃんぽんは、店の名物。豚骨と鶏ガラを半分ずつブレンドしたスープは、旨味とコクがありながらも後味さっぱり。思わず飲み干したくなるおいしさだ。

「皿うどん」￥650。こっくりとした餡が、自家製のパリパリ麺を覆う。変化する麺の食感を堪能して。

福江中心部の丘の上、住宅地の中にひっそりと佇む一軒。

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五島の自然と食材を、グランピングでまるごと堪能。

ノルディスク ヴィレッジ ゴトウ アイランズ

受付やレストラン、田尾フラットを有するスクールハウスと、目の前に広がる10帳のテント。テントサイドでは冬季をのぞき、バーベキューも可能。

デンマークのアウトドアブランドがヴェネツィアにて開業したノルディスク ヴィレッジが、昨年アジア初上陸！ 明治時代に開校した学校の系譜を継ぐ、小学校跡地を活用。周辺には森林と水田が広がる、絶好のロケーションだ。ベッド、テーブル、各種備品が揃ったテントは快適さを保ちながら、朝は鳥の鳴き声、夜は虫の音と、自然との一体感を味わえる。地元食材をふんだんに使ったディナーもまた、島の宿の醍醐味だ。

24平方メートルあるテント、ヴァナヘイム。高さもあるので広々。

田尾フラットでは「シェフおまかせフルコース」（￥5,000）など、要予約で宿泊者以外も食事可能。手前は「アラカブとアンコウのブイヤベース」、奥は「五島豚肩ロースのロティ」。ワインはグラス￥650から。

「シェフおまかせフルコース」の前菜。ヒオウギ貝、五島豚のパテ・ド・カンパーニュ、エスカベッシュ、イカのフリカッセと、食材はほぼ五島産。

グラウンドに面した店内。

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1日1組限定のお宿で、気ままな福江ライフを。

ジャスミン

ビルの2階へ上がると、フロア全体が部屋に。朝、古いガラスから差し込む光もきれい。

商店街の中心部で、雑居ビルをフルリノベーション。建築を学んだ女性とUターンした福江島出身の女性がタッグを組み、抜け感のある広々とした空間を作り上げた。素泊まりが基本だが、利便性がいいため、近くの居酒屋をホッピングするもよし、自分で釣った魚をキッチンで捌くもよし。自由に楽しめる環境が自慢だ。オープンして2年弱ながら、連泊・リピート希望のゲストが着実に増え続けている。

リノベーションマニアのオーナーが、棚の高さや幅など徹底的にこだわったキッチン。

>>前編はこちら

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※『フィガロジャポン』2019年7月号より抜粋