まだ見ぬ台湾の風景を探しに、台東へ。 見渡す限り水田! 池上(ツーサン)の田園風景に和む。
Travel 2019.10.11
田園風景と農村体験をめあてに、台東駅から台湾鉄路台東線で台東県北部へ。思わず寄り道したくなる、絶景が待っている。
池上(ツーサン)
-Chishang-
二毛作なので、年に2度一面に広がる水彩画のような田んぼの景色を楽しめる。
台東駅から電車に揺られることおよそ30分、肥沃な土地と豊かな雨量に恵まれた台東県北部は、台湾屈指の穀倉地帯として知られている。池上米や關山米といった台湾を代表するブランド米、レッドキヌアなどの雑穀、茶葉と、四季折々の大地の恵みを味わえることから、いま、このエリアの農村観光が注目されているのだ。
台北・花蓮・台東を結ぶ台東線のプユマ号にはラッピング仕様車も。台東駅で名物の駅弁を買って乗り込もう。
池上駅や關山駅周辺には広大な水田の間を縫うようにサイクリングロードが整備されており、週末ともなれば多くの台湾人が愛車を駆ってこのエリアを訪れ、田園風景のツーリングを楽しむとか。レンタル自転車も充実しているので、ツーリストも気軽にサイクリングに挑戦できる。
池上・關山は穀倉地帯。台湾人の生活に欠かせない米、雑穀が栽培されている。
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ファーム体験施設で、池上流のスローライフを。
レモン・ヴィレッジ
美しい水田に囲まれたレモン・ヴィレッジは、数十種類もの果樹や野菜、ハーブのファーミングを楽しめる体験施設だ。自分の好みのハーブを摘んでブレンドし、オリジナルのハーブティーに仕立てる「香草茶席」、田植えや草取り、野菜や果実を収穫する「農事体験」といった4種のアクティビティからふたつを選んで体験できる。美しい庭と素朴なアクティビティで、池上村の休日を堪能して。
「香草茶席」300元、「農事体験」200元、木工製作のコースもあり、450元。コテージはカフェとしての利用も可能だ。
台北でデザイン会社を営む夫婦がスタート。現在はコーヒー栽培に情熱を注ぐ。
施設の中央にあるコテージは夫婦のセルフビルド。
台東縣池上鄉文田路13號
tel0953-233348
営)10時~21時(体験は日没まで)
無休
カード不可
www.lemonvillage.holiday
アクセス:池上駅から徒歩約15分
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村の情報発信基地で、地元産の茶やスイーツを。
走走池上(ゾーゾーツーサン)
「池上村ののんびりとしたライフスタイルに憧れて」、嘉義から移住してきたウェブデザイナーとパートナーのカップルで営むカフェ。池上村の情報発信基地として機能していて、このエリアにまつわる地域観光ウェブサイトも主宰する。店内では鹿野の烏龍茶、池上産玄米を炒った玄米茶、日替わりの自家製スイーツなど、地元&近隣エリアの食材を使ったドリンクや軽食を楽しめる。
玄米茶100元、初鹿産牛乳で作ったミルクプリンに自家製パッションフルーツソースをかけた「鮮女乃酪」50元
店内にはオーナーカップルのおすすめの本やアートブックが並ぶ。時が経つのも忘れてしまいそう。
古びた外観も味わいがある。
Zouzou Chishang
台東縣池上鄉中山路99號
tel:0986-367216
営)14時~22時
不定休
カード不可
www.zhouzhou.com.tw
アクセス:池上駅から徒歩約10分
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手作りの米粉ベーグルと、こだわりのコーヒーを。
バイク・デ・コーヒー
自転車でハンドドリップコーヒーを販売していた移動式コーヒー&ベーグルショップが、待望の路面店舗をオープン。コーヒーは、店主のアヤンさんが複数の産地から好みを厳選、自らブレンドして販売している。「台東いちおいしい」と話題のベーグルは、小麦粉の代わりに池上産の米粉を使用。初鹿産の牛乳やアワ、紅烏龍茶、紫イモなど、台東ならではの食材を使ったベーグルをお試しあれ。
手作りジャム付きのベーグルセット「果醤佐米貝果」50元、ハンドドリップコーヒー90元
新しい感性のショップやカフェが次々と登場している池上村。アヤンさんはそんな池上村を盛り立てるキーパーソンのひとり。
駅前の平屋の店舗は、店主自ら古い建物をリノベーション。
台東縣池上鄉鐡花路14號
tel:0980-868945
営)9時~18時
休)火
カード不可
www.facebook.com/pg/BIKE.DE.KOFFIE
アクセス:池上駅から徒歩すぐ
●日本から電話をかける場合、台湾の国番号886の後、市外局番の0を取ってダイヤル。台湾内では掲載表記どおりにダイヤルしてください。
●地図内の「站」は鉄道の駅を意味します。
●クレジットカードは略記。Ⓐ=AMEX、Ⓓ=DINERS、Ⓙ=JCB、Ⓜ=MASTER、Ⓥ=VISA
●掲載店の営業時間、定休日、商品や料理の価格などは、取材時から変更になる可能性もあります。特に台湾の祝日や年末年始、2月の旧正月には、営業時間、定休日が変更になる可能性があります。ご了承ください。
※『フィガロジャポン』2019年8月号より抜粋
photos : AKEMI KUROSAKA, coordination : HIROKO FUJIKASHI, réalisation : RYOKO KURAISHI