中川政七商店初の複合商業施設、鹿猿狐ビルヂングって?

Travel 2021.05.02

_J5A3402.jpgビル2階の中川政七商店 奈良本店。800を超えるつくり手と生み出す約3000点を展開。奈良の工芸に触れるツアーやワークショップも行う。

中川政七商店は、1716年に創業した奈良の麻織物の老舗。4月14日、細い路地が入り組んだならまち元林院町という創業の地に、複合商業施設、鹿猿狐(しかさるきつね)ビルヂングをオープンした。旗艦店となる中川政七商店 奈良本店、奈良初出店のスペシャルティコーヒー店、猿田彦珈琲、東京のミシュラン一ツ星、シオが手がけるすき焼きのレストラン、㐂つね、そして、コワーキングスペース、ジリンが入る。そう、中川政七商店のアイコニックなモチーフである鹿、猿田彦珈琲の猿、㐂つねの狐で、鹿猿狐ビルヂングなのだ。設計したのは日本を代表する建築家のひとり、内藤廣。開放的なガラス窓と周囲の街並みを活かした瓦屋根が特徴だ。

コンセプトは「路地を巡り出会う、触れ、学び、味わう奈良」。この場所でしかできない買い物や飲食、ワークショップなどさまざまな体験型コンテンツを用意し、いっそう奈良の魅力を感じられる拠点を目指すという。

いちばんの見どころはやはり1階のコーナーと2階に展開する中川政七商店 奈良本店。日本の工芸を活かした、衣食住にまつわる暮らしの道具を約3,000点取り揃える。中川政七商店のオリジナル商品がほとんどで、同社が奈良で培ってきた暮らし方や生き方の価値観にあますことなく触れることができる。

また、建物の中央に作られた中庭や路地を通って、隣接する築130年の町家を巡るのも楽しい。遊 中川 本店は中川政七商店 奈良本店の一部としてリニューアルし、服や服飾小物を扱うフロアに。茶論 奈良町店には新たにお茶のテイクアウトカウンターが誕生した。さらに、貯蔵庫を改装した、300年を超える歴史をアーカイブ展示する時蔵、手績み手織りの麻づくりを体験できる布蔵も。

奈良や日本の工芸を元気にする新たなプラットフォームとして注目のスポットだ。

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中川政七商店 奈良本店の限定品として、赤膚焼(あかはだやき)や吉野杉、吉野葛など奈良の工芸・ 特産品を用いた暮らしの道具を販売。

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オリジナル商品のほか、セレクトアイテムとして、辻村唯、尾形アツシなど、奈良を拠点に活動する作家の作品も揃える。

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猿田彦珈琲では風情ある街並みを眺めながら、限定のならまちブレンドや、中川政七商店の皿を使った欧風バターチキンカレーなどがいただける。

すき焼きちらし重.jpg

レストランの㐂つねでは、大和牛を贅沢に使ったすき焼きをメインとするコースのほか、すき焼き重、㐂つねうどんなども用意。

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貯蔵庫を改装した時蔵は中川政七商店の歴史を保存し、展示するための空間。421年分の桐箱に年ごとの成果が収められる。

★濃茶ラテ.jpg

茶論 奈良町店のテイクアウトカウンターでは濃茶ラテ、ほうじ茶、煎茶を用意。目の前でドリンクをつくるため、濃茶を練る香りやお点前など、茶道体験を味わえる。

 

鹿猿狐ビルヂング
奈良県奈良市元林院町22
https://nakagawa-masashichi.jp/shikasarukitsune
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