京都のデザイナーズホテルが古都金沢に初進出。

Travel 2022.03.28

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金澤表参道(横安江町商店街)に建つ「ホテルエスノグラフィー金沢」。一見した限りではホテルには見えない全29室という中規模を特徴とする。

京都に「ホテルエスノグラフィー」という少し変わった名前のホテルがある。エスノは民族を、グラフィーは記述を指し、エスノグラフィーとは民族誌を意味する。その土地に暮らすさまざまな人間と交流することで、土地が培ってきた歴史や伝統、風土を体験できることを身上とし、民族誌を表わした言葉を屋号に採用したのだという。

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民族誌を意味するエスノグラフィーに込められた想いによって、その土地の歴史や伝統、風土を体験できることをコンセプトとしている。

さまざまな文化体験ツアーをプロデュース。

現在、ホテルエスノグラフィーは京都駅周辺や東山の各エリアを中心に3棟を展開。伝統や文化が暮らしとともに息づく京都において、リピートすることで土地への理解が深まることから、暮らすように滞在する拠点にふさわしいホテルとなっている。

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木の温もりが感じられる家具を配した「ホテルエスノグラフィー東山三条」のロビー。伝統的な製法で作られた京提灯が風情を添える。

たとえばホテルがプロデュースする文化体験ツアーには、日本食体験といった定番もあれば、香りをテーマにガイドする“京都観香”などのツウ向けのものも充実。中にはフランスで洗練された花束作りに魅了された、京都のフラワーコーディネーターによる花束レッスンといったものもある。

建物のデザインはコンセプトを反映させたもので、伝統的な和をテーマにしているものの現代的な要素を加え、洗練された雰囲気でまとめられている。部屋の家具や調度品は、京都をはじめとした日本国内から取り揃え、内装は京都の表具師が担当。館内や客室は現代アートの展示によって特別感が演出される一方で、比較的シンプルで飽きがこないように工夫されている。

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「ホテルエスノグラフィー東山三条」のコンフォートツインルーム。打ちっぱなしのコンクリートに木や布などを合わせた斬新な内装を採用。

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「ホテルエスノグラフィー枳穀の杜」のスタンダードツイン。34㎡のゆとりのある空間の壁には、京唐紙や金箔によって小袖屏風の図案が表現されている。

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300年以上の歴史がある商店街にたたずむ。

そんなホテルエスノグラフィーが京都以外の地域に初進出したのが昨秋。「ホテルエスノグラフィー金沢」として、JR金沢駅から徒歩10分ほどの金沢市安江町に誕生した。ロケーションは京都・東本願寺の金沢別院を意味する金沢東別院があるエリアの一角。300年以上の歴史を誇り、仏壇店や古書店、古美術店などが軒を連ねる金澤表参道(横安江町商店街)内にある。

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館内が見えにくように塀が設けられたエントランス付近。歴史のある商店街になじむように、ホテルには見えない意匠でデザインされている。

落ち着いた通りに建つのは町家風の3階建ての建物で、高級和食店や割烹のようなたたずまいを見せる。スイートルーム 2部屋に、スーペリアツイン16室、コンフォートクイン6室、デラックスファミリー3室、和モダンクイン2室の全29室という構成。スイートルームといっても部屋の広さは40㎡と34㎡で、暮らすように滞在するエスノグラフィーらしい間取りといえるだろう。

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ダブルベッドとシングルベッドが入ったデラックスファミリー。1名分の布団も敷けるという畳敷きの小上がりスペースがある。

外観はこれまでと同様に和を基調としているが、館内に入ると印象は変わる。無垢材をふんだんに使った洗練されたデザインのテーブルや椅子が並び、ロビー全体が椅子に座って囲めるという囲炉裏になっているからだ。使われているのは石川県産の材料や伝統工芸品が中心で、さまざまなところを現代風にアレンジ。金沢をはじめとした石川県の伝統文化をいまに伝える。

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テーブルの中央にある囲炉裏を囲ってくつろぐことできるロビー。古きよきものをアップデートし、快適に過ごせる工夫が凝らされている。

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金沢という街の本当の魅力を知るために。

同様に客室も無垢材を効果的に使った温かみのある空間としてデザイン。それぞれの部屋には異なる現代アートの作品が置かれ、程よい緊張感とリラックスできる安心感が絶妙に調和している。スタンダードな間取りのスーペリアツインでも、飾られているアート作品によって印象がかなり異なるのも興味深い。

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もっとも部屋数の多いスーペリアツイン。床やテーブル、椅子には無垢材が使われ、どちらかというとモダンな印象でまとめられている。

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ダブルベッドが入ったコンフォートクイン。広さはスーペリアツインと同じ25㎡。ゆったりと過ごしたいひとり旅にも向いている。

京都と同様に文化体験ツアーも多数用意され、そのテーマは多岐にわたる。実際に金沢市内には日本三名園のひとつである兼六園だけでなく、現代美術をテーマにした金沢21世紀美術館もある。JR金沢駅前には、加賀宝生の鼓をイメージした鼓門と、斬新なガラスの天井が特徴的なもてなしドームが違和感なく同居する。古きよきものと新しいものが調和する風土こそ金沢の真骨頂なのかもしれない。

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いまの時代に合った絵柄が新鮮。器には九谷焼をはじめとした石川県の陶磁器が使われ、カヌレやコーヒーなどの地元の名品でもてなしてくれる。

実は、金沢市は1985年の発足以来加盟していた全国京都会議を2008年に脱会している。金沢市が小京都と呼ばれることがない根拠になっているのだが、同時に独自の伝統文化を持つ都市としての自負があることの裏付けにもなっている。そんな本当の金沢を知るための指南役としても、「ホテルエスノグラフィー金沢」は頼もしい存在になってくれることだろう。

ホテルエスノグラフィー金沢
石川県金沢市安江町12-37
tel:076-222-3711
www.hotel-ethnography.com/kanazawa
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