ジョン・レノンも愛した軽井沢の万平ホテル。リニューアルした館内をレポート!

Travel 2024.10.09

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浅間山の麓、標高1,000mの高原に広がる豊かな自然に囲まれ、爽やかな秋風が吹き抜ける時期を迎えた長野県・軽井沢。この地を代表するクラシックホテル、万平ホテルは、1894年(明治27年)の創業から今年で130年を迎えた。
2024年10月、これまで積み重ねてきた伝統と魅力はそのままに、リニューアル工事を経て待望のグランドオープンを果たした。週末旅の目的地としてゆっくり楽しみたい魅力の数々をご紹介しよう。


130年の時を経て繋ぐ伝統と文化。新たな万平ホテルの幕開けへ。

万平ホテルが位置する桜の沢は、軽井沢のメインストリートから一歩奥に入った場所で、周囲を小高い丘に囲まれ、良質な湧き水に恵まれるエリア。JR軽井沢駅からタクシーで約10分ほどの距離だ。到着したのは、1936年(昭和11年)に建てられた「アルプス館」。2018年(平成30年)に国の登録有形文化財に登録された名建築として知られる。

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「アルプス館」エントランス。

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開業当時から使われているという木製の看板。

館内に一歩入ると、華やかでシックな朱赤の絨毯や歴史を感じる椅子などが並ぶフロントやロビーのフロアが。開業当時から使われているという重厚なカウンターやステンドグラスがあしらわれたパーティションなど、ホテルの長い伝統と歴史を感じる調度品の数々が並んでいる。空間を彩る香りにも注目。檜にホテルを象徴するスズランをブレンドしたというオリジナルのおもてなしに、ホッとする、落ち着く、という常連のお客様も多いそう。

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「アルプス館」エントランスロビー(画像提供:万平ホテル)

 

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ホテルを象徴する「アルプス館」のステンドグラス(画像提供:万平ホテル)

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ホテルの敷地には、「アルプス館」「愛宕(あたご)館」「碓氷(うすい)館」の3つの宿泊棟がある。すべて館内の通路で繋がっているが、それぞれにインテリアの世界観や趣きが異なり、とても魅力的なお部屋ばかり。

ホテルならではの空間に浸りたいならアルプス館へ。「クラシックプレミア」(48平米・定員2名)は、ホテルを象徴する"和洋折衷"のインテリアを受け継ぎ、丸く温かみのあるペンダント照明、ガラス障子や猫足のバスタブ、伝統工芸品の軽井沢彫が施された家具など、万平ホテルらしさを最大限に承継したザ・クラシックな空間だ。

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「アルプス館 クラシックプレミア」(画像提供:万平ホテル)

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猫足のバスタブやタイルの模様が可愛い「アルプス館 クラシックプレミア」の浴室。

リニューアルに合わせて新たに建て替えられたという愛宕館は、30室すべてに温泉が備えられているのが最大の魅力だろう。クラシカルモダンがコンセプトの「プレミア」(45平米、定員2~3名)は、ブルー系のカラーリングが基調のゆったりとした広さの室内。窓辺には万平格子、リビングスペースの照明はアルプス館をイメージしたデザインが採用されている。

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「愛宕館 プレミア」

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「愛宕館 プレミア」では全室で温泉が楽しめる。

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アメニティケースには、アルプス館のステンドグラスのデザインが。

そして碓氷館は、アルプス館のような和洋折衷のクラシックなデザインとモダンなデザインとが選べるほか、テラスやキッチン、広々としたリビングやベッドルームの「碓氷スイート」(90平米・定員2~3名)も魅力的。窓からの自然豊かな景観とアースカラーがベースとなった上品な空間で、時間を忘れてゆったり過ごすのにぴったり。

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「碓氷館 クラシック」は和洋折衷の設えがアルプス館を思わせる。

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「碓氷館 碓氷スイート」

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プライベート感たっぷりのテラスがついた「碓氷館 碓氷スイート」

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「碓氷館 碓氷スイート」

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すべてが芸術品のような美しさ。歴史あるダイニングで過ごすひととき。

万平ホテル滞在の大きな楽しみのひとつが、やっぱりお食事。ディナータイムは、同館を象徴するアルプス館1階のメインダイニングルームで、シグネチャーコース「けやき」を味わいたい。

元々はダンスホールだったという柱の少ない空間には、館のアイコンとも言えるペンダント照明や並んで飾られた大きなステンドグラスの装飾など、リニューアルを経てもほとんど変わらない設えが。加えて、開業当時の美しさを見事に再現した格天井(ごうてんじょう)が、クラシカルな空間の美しさをより一層引き立てている。

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「アルプス館」1階、メインダイニングルームに飾られたステンドグラスの風景画。

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地産地消の伝統のフレンチが味わえるシグネチャーコース「けやき」 1名様¥21,000(税込・別途サービス料15%)

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緑豊かな庭園に面したサンルームも。

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伝統のアップルパイとミルクティー。限定クッキーも味わいたい。

数多くの著名人・文化人に愛されてきた同館。特に語り継がれているのが、ジョン・レノンにまつわるエピソード。毎年夏に家族と訪れ、このカフェテラスのお気に入りの席で、伝統のアップルパイとロイヤルミルクティーを必ずオーダーしていたそう。当時と変わらないその味わいが、いまも楽しめる。

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アルプス館1階 カフェテラス

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伝統のアップルパイ¥1,100 とロイヤルミルクティー¥1,200

伝統のアップルパイは、さくふわのパイ生地に、ほのかにシナモンが香る信州産紅玉リンゴのスライスがたっぷり。果物の甘みを最大限に生かした穏やかな味わいで、食べごたえも◎。相性ぴったりのロイヤルミルクティーは、約50年前にとあるお客様のリクエストから生まれたという当時のレシピを守り続けているそう。

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テラス席が拡張され、さらにゆったりとした空間に。

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旅の締めくくりには、カフェテラスの横にあるショップで、ギフトやお土産にぴったりのオリジナルアイテムを手に入れたい。

定番人気のジャムやドレッシング、メインダイニングやカフェテラスで提供されているコーヒーなどは、リニューアルオープンに際してパッケージを一新。また、新たに発売されたりんごとくるみのケーキやロイヤルミルクティーラスクも気になるところ。

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アルプス館1階のショップ(画像提供:万平ホテル)

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タイミングが合えばぜひ手に入れたい逸品が、万平ホテルプレミアムクッキー缶。メインダイニングルームのステンドグラスをモチーフにしたクラシカルなデザインの缶の中には、色も形もさまざまな11種類のフレーバーのクッキーがたっぷりと敷き詰められている。

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万平ホテルプレミアムクッキー缶¥6,800(毎日数量限定販売。Webから事前予約の上、同館での受取限定で購入可)(画像提供:万平ホテル)

館内のそこかしこに見て取れる脈々と受け継がれてきた伝統と趣が、格式あるクラシックホテル「万平ホテル」の最大の魅力。今度の週末は、ゆったり流れる時間を味わいに軽井沢へ足を伸ばしてみては。

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万平ホテル
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢925
https://www.mampei.co.jp/

 

photography & text : Naomi

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