スコットランドのブリッジ・オブ・アランで、洗練された住民による、町づくりを学ぶ。

なだらかな緑の丘で草を食む羊たち、時折現れる荒々しい岩山。スコットランド中央部にあるハイランド地方への入口では、自然の恵みとともに人々が暮らし、手づくりの愛らしいものがあふれている。世界遺産の首都エディンバラから小さな町や村へ。さまざまな"可愛い"を探しに出かけよう。

Bridge of Allan
ブリッジ・オブ・アラン

英国で住みたい町ランキング上位というブリッジ・オブ・アラン。そこに暮らす人たちのライフスタイルを知りたくて、エディンバラから列車で北上した。19世紀から20世紀初頭の建物が並ぶ古きよき町並みが残り、豊かな自然あふれるアラン川沿いの散策路は地元っ子はもちろん観光客にも人気だ。

川のほとりの陽だまりにあるベンチで老婦人がお喋りに興じ、周りを幼い子どもが駆け回る。ティーンエイジャーは冷たい川で遊んだ後、ジェラート片手に帰路に着く。長閑な光景に、あらゆる世代が笑顔で暮らす姿が見えてくる。30分ほどで一周できるメインストリートには故郷で起業した店主による地元食材を使うレストランがあり、スコティッシュブレックファストからアフタヌーンティーまで楽しめる可愛らしいカフェで若者が元気よく働く。瀟洒な日用品店も賑わっている......。素朴で温かなコミュニティが、田舎町の元気を作り上げていた。

ラブリーな内装の店内で、ヘルシーな朝ごはんを。

The Hideaway Cafe
ザ・ハイドウェイ・カフェ

通りから1本入った"隠れ家"という名のカフェで朝食を。かつては電話局だったという歴史ある建物に入ると、若い地元のスタッフが主役となり調理や接客に精を出している。レモンココナッツヨーグルトに自家製グラノーラ、ブルーベリーがたっぷりの「Nutty Granola Bowl」（8.50ポンド）は、ヴィーガン対応。メープルたっぷりで甘さと酸味がちょうどいい。ペットも大歓迎で、犬用メニューもあり。

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ヴィーガンも肉好きも大満足のオールデイダイニング。

Friend of Mine
フレンド・オブ・マイン

街の中心、ヘンダーソンストリートで一際目を惹くポップなムードのテラス席の店は、地元の季節の素材を使用して、「ベジタリアンやヴィーガン、肉好きでも、誰もがおいしく食べられるものを作る」がコンセプト。ケッパーとレーズンの甘酸っぱいソースとガーリックが利いた「Sprouting Broccoli」（8ポンド）や鴨の春巻き「Confit Duck Spring Roll」（9ポンド）はアペロに最適。モクテルも充実している。

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メイド・イン・スコットランドのおしゃれ雑貨。

Uncommon Life
アンコモン・ライフ

個性的なデザイン、エシカルかつ高品質の商品を常に探しているブリッジ・オブ・アランの住人に向けて2022年にオープン。地元の独立系メーカーを中心に、スカンジナビア風の文房具やバス&ボディにファッションアイテムまで揃える。特に人気なのが、スコットランドの西海岸を拠点とするLomond Paper Co.のカードや、ポートベローのDookの少量生産の手づくり塩石けんなど。春から夏にかけては、屋外用の家具も扱う。

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童心に返って、キュートなお土産探し。

Lockhart & Taylor
ロックハート & テイラー

1846年に初代オーナーのロック・ハートが開業し、170年以上続く地元客に愛されるギフトショップ。創業当時の美しい装飾が残る天井を眺めるだけでも訪れたい。アートカレッジで学んだ現オーナーが世界中からセレクトしてくるのは、シャーロット王女も愛用のジェリーキャットのぬいぐるみや、英国で愛されるハチモチーフのグッズ、美しい包装紙など。旅の思い出となるお土産探しにぴったりだ。

●1ポンド＝約195円（2024年10月現在）
●日本から電話をかける場合、イギリスの国番号44の後、市外局番の最初の0を取ります。現地では掲載表記どおりかけてください。
●ホテルの宿泊料金は曜日や季節により異なる場合があります。
●各紹介アドレスのデータ部分の（S）は鉄道の駅を示しています。　
●掲載店の営業時間、定休日、商品、料理、サービスの価格などは、取材時から変更になる可能性があります。特に年末年始は休業や営業時間が変更になる可能性があります。ご了承ください。

＊「フィガロジャポン」2024年11月号より抜粋