パリに勢ぞろいした、ハイジュエラーの新しいコレクション。 自由で自立した女性に捧ぐ、ルイ・ヴィトンの「コンケット」
Paris 2017.09.13
新しいハイジュエリー・コレクションについて、ルイ・ヴィトンは潔く宣言する。“自由で自立したルイ・ヴィトン ウーマンのスタイリッシュなパワーを反映したコレクションである”と。コレクションに与えられた名前は「コンケット」といって、フランス語で征服を意味する。自分の欲するものを勝ち取ろうとする、自信と魅力に溢れた女性に捧げられたジュエリー。彼女たちを称えるべく、モノグラム・フラワーとイニシャルのV というメゾンの2つのシンボルをこのコレクションではひとつに組み合わせた。その結果生まれたフォルムは、どことなくハートのようにも見える。このジュエリーを身にまとい女性たちが目指すのは、ロマンティックな征服なのだろうか。誘惑の武器……VはヴィトンのVというだけでなく、勝利のVでもあるようだ。
モノグラム・フラワーとイニシャルVの2つの組み合わせが特徴のコレクション「コンケット」。
約60点からなるコレクション。いつもながら、美しさに見惚れてしまう石がふんだんに使われている。今回のスター、それはピンクとオレンジの混じり合った色がユニークなインペリアル・トパーズだろう。先端に37.07カラットのインペリアル・トパーズを輝かせるパステルカラーのオパールをつなげたネックレスは、とてもミステリアス。メゾンの2つのモチーフの組み合わせは紋章のようで、トパーズの頭上で強い存在感をアピールしている。もうひとつ気になる石は、ピュアなブルーグリーンが神秘的なトルマリンだ。こんな色の瞳でじっと見つめられたら、どんな獲物もすくんでしまう、といった魔性すら感じさせるトルマリンである。
インペリアル・トパーズが高貴に輝くネックレス(photo:Philippe Lacombe)や指輪。
ネックレス(photo:Philippe Lacombe)の中央で女王然と輝くのは、54.30カラットのトルマリンだ。ダイヤモンドやパールとの組み合わせで、トルマリンのブルーが神秘性をより深める。豊かな知識と技術を持つルイ・ヴィトンのアトリエ仕事(photo:Lazizi Hamani)が、コレクション「コンケット」ではこれまで以上に生かされている。
réalisation:MARIKO OMURA