自然派薬局ブランドのグラナド、パリにブティックを開く。
Paris 2017.12.21
Granado(グラナド)は1870年にリオ・デ・ジャネイロで生まれたファーマシー・ブランド。 ボン・マルシェのコーナーや7区のイネス・ドゥ・ラ・フレサンジュのブティックで、このブランドのちょっとレトロな愛らしいパッケージに目をとめた人もいるのでは? この年末、本国以外で初となるブティックを、サンジェルマン・デプレにオープンした。
ボナパルト通り21番地にオープンしたグラナドのブティック。パリ通なら、かつてこのアドレスがラデュレのチョコートやボーテのブティックだったことに気がつくだろう。
店内は昔の薬局風だ。photos:Charlotte Valade
ノスタルジーとポエジーが香るディスプレイも魅力。photo:Mariko OMURA
ブランドを創業したのはポルトガル人のジョゼ・アントニオ・コシット・グラナドで、彼は自分が持つ土地で栽培されたブラジルのハーブ、植物、花から抽出した成分を用いた商品を開発。そのクオリティ、効能の高さゆえ、1880年にブラジル皇室の御用達となる栄誉を得た。ブラジルはその後共和国となり、グラナドのオーナーも英国人に変わったが、リオ・デ・ジャネイロのブティックはいまも昔と変わらず営業を続けているそうだ。


石鹸、ネイルケア、スキンケア、フットケア、ヘアケア……アイテムは幅広い。
ギフトボックスにつられて買ってしまうかも……石鹸Tropicaliaの4個セット、25ユーロ。
肌再生作用のあるボディ用エクスフォリアント。イランイラン、栗、ホワイトティー、ラベンダーの4つの香りがある。各35ユーロ。


グラナドは石鹸も香りも、パッケージがチャーミング。オーデコロンVerbena(350㎖)75ユーロ。
ボナパルト通り21番地のブティックは、しっかりとした木製家具を配置した内装で、古い広告のビジュアルも効果的に飾られていて、19世紀の薬局にまぎれこんだような錯覚をおこさせる。 店の奥のスペースでは、パフューム・メゾンのPHEBO(フェボ)の商品も販売。これは1930年に創業されたメゾンで、2004年にグラナドのオーナーが買収。エレガントで個性的な香りは石鹸、香水だけでなく、いまではパフューム・キャンドルでも楽しめる。
ブラジル旅行のお土産にグラナド、フェボを購入する人が少なくないという。これからはパリ土産としても、人気者にもなるのかもしれない。


創業者のポートレートが飾られた自然光が差し込む奥のスペースがフェボの売り場だ。自然派石鹸は4種の香りがあり、各3.5ユーロ。
楕円のロゴを始め、ブラジル人デザイナーのイザベラ・カペートが2007年にフェボのビジュアルアイデンティティの刷新に参加した。photo:Charlotte Valade
réalisation:MARIKO OMURA