モンテーニュ大通りの近く、都会のオアシスで美食する。
Paris 2018.06.15
2011年にオープンしたLa Maison Champs Elysées(ラ・メゾン・シャンゼリゼ)。当時、メゾン マルタン マルジェラが内装を手がけたことが話題となった5つ星ホテルだ。グラン・パレ、シャンゼリゼ大通り、モンテーニュ大通りに近いのだけど、ホテルのある通りは老舗のセント レジス ホテルがあるくらいで観光客はあまり足を踏み入れない。交通量も人通りも多くなく、パリの中心地とは思えない静かな通りだ。
ラ・メゾン・シャンゼリゼ内、ストックマンや白い布カバーなど、いかにもメゾン マルタン マルジェラらしいディテールが見つけられる。
ラ・メゾン・シャン・ゼリゼの1階には、La Table du Huit(ラ・ターブル・デュ・ユイット)というレストランがある。これからの季節にぜひおすすめなのは、なんといってもこのレストランの秘密の中庭だ。知る人ぞ知る的存在で、愛用している人は誰にも教えたがらないという。シダやツゲに加えて、オリーブやヤシの木も植えられ、文字通りオアシスを演出。季節に合わせて、ジャスミン、シャクナゲ、バラなどが香りと色を添える。
このテラスが魅力のレストランは、ホテルの宿泊客以外にももちろん開かれていて、天候が許せば、朝7時から朝食もこのテラスでとれる。日曜以外は、ランチとディナーの時間帯の合間もテラスはオープンしていて、ティータイムをパティスリーとともに楽しむ女性たちもいれば、宿泊客がコンピュータを抱えて仕事をしつつロゼ・ワインを飲んで、ハム類の盛り合わせなどをつまんで……。
近くにシャンゼリゼ大通りがあるとは信じがたい、落ち着ける中庭だ。
テラス席でなくても、レストランのガラス窓の向こうにはグリーンの景色が眺められる。日曜のブランチは59ユーロから。ロゼの飲み放題(80ユーロ)あるいはモエ・エ・シャンドンの飲み放題(99ユーロ)のコースだと、希望者は確実にテラス席でブランチがとれる。
レストランはかつてフランス料理をサービスしていたのだけど、この春、イタリアのサルデーニャ島出身のシェフ、ニコラ・ピスーに変わった。彼はサルデーニャの素材を用いて、パリのこのレストランで繊細ながらも力強い料理を作る。メニューには パスタはもちろんだが、時代が求める野菜料理も並ぶ。毎朝キッチンで焼くフォカッチャもシェフの自慢。テーブルに置かれたサルデーニャ島のオリーブオイルとともに味わって!というのが、彼からのメッセージだ。
新しいシェフのニコラ・ピスー。1区のコキエール通りで営む店イル・フィコは、彼の奥さんが現在守っているそうだ。
ランチメニューは前菜+メインが45ユーロ、前菜+メイン+デザートが55ユーロ。夏のメニューの前菜中、リコッタチーズをつめたズッキーニの花の天ぷらが人気だ。
手打ちパスタやリゾットだけでなく、バーガーやビーフ・タルタルなどフランス人が大好きな料理もメニューに見つけられる。


夏のデザートメニューには、シチリアのフレッシュフルーツを使ったホームメイドのアイスクリームやシャーベットなども!
Hotel la Maison Champs Elysées,
8, rue Jean Goujon
75008 Paris
tel:01 40 74 64 94
営)朝食 7:00〜10:00(週末 〜10:30)、ランチ 12:00〜14:30(月〜金)、ディナー 19:00〜22:30(火〜土)、日曜ブランチ 12:00〜15:00
休)土曜ランチ、日、月曜ディナー
https://latableduhuit.fr/
réalisation:MARIKO OMURA