こんにちは、吉田パンダです。ざっくりですが、庭には花壇を作らず、宿根草を中心に「自然」を感じられる空間にしたいと考えています。写真は家から門側を眺めたところ。ここに住み始めた時は、坂道になっている庭が使いづらいと思いましたが、なだらかなS字を描く敷石の小道は気に入っています。
あと、リビングの窓に鉄の装飾があって、それが落とす影もいとをかし。
対して、気に入らないのは隣人マルセルさんの家との境界に置かれた仕切り。理由あってこれは動かせないので、ラデュレ色に塗って「ラデュレの壁」と名付けようか、もしくは仕切りの前に新たに仕切りを置いて見えなくするか、思案中です。
で、この仕切りの足元に生える雑草がイラクサで、完全駆逐計画を練っています。ツルハシで掘り返すんですが、どこまで掘っても地下茎が横に繋がっていて、一筋縄ではいきません。腰も痛くなるし、ほんと開墾作業はつらい。農家の方々、えらすぎる。
あと、悲しいお知らせです。画面中央、去年この家を見に来た時は元気に咲いていた山桜が、今年は咲きませんでした。なんでだ、、。庭を掘り返して根を傷つけてしまったのか、、。
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さて、今回の進捗ご報告。玄関横のスペースにカンパニュラとフロックス、ガレージ手前にクレマチスとオダマキを植えました。写真右下、カゴに入っているのがカンパニュラたちです。これは植える前。外灯がむき出しなのはご容赦ください。ここも何か探さなくては。
ガレージ横。半日陰ですが、「ここにクレマチスが壁沿いに育ったら、綺麗だろうな」という、半ば無理やりな願いを込めてお迎えいたしました。がんばれよー。
隣には白いオダマキ。
こちらではアキレギアと言います。ああ、美しい←早く植えろ。
まずはツルハシで掘り返してと、、。
すると、こんなに石が出てくるんです。ていうか、半分は石!粘土石灰質?ブドウ植えたらおいしく育つのだろうか。
水はけを考えると石をすべて取る必要はなかったかもしれませんが、今回はほぼすべて退場していただきました。新しい土を足して、肥料もちょっと加えて水をかけてと、、。ついでに近くのクローバーを少しだけ移植。
完成。あとはクレマチスの壁になるだけ(隣の家の壁だけどね)。
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さて、花を植えたら(汗だく)、ちょっと川向かいのジヴェルニーを歩きましょう。ジヴェルニーといえばイコール「モネの庭」ですが、そこだけ見て帰るんじゃもったいない(特にモネの庭は、風情を探すのが大変なほど人だらけなので)。ぜひ時間に余裕を持って、周辺を散策してください。旅は寄り道にあり。
今回、庭の参考にと訪ねてみたのがこちら。B&BのLa Pluie de Roses。
オーナーいわく、こういうテラスが19世紀頃のジヴェルニー周辺の特徴だそうです。サンルームで朝食、いいですね。
庭のくつろぎスペース。
ウサギですが、なにか?
2年前、イタリアからジヴェルニーに引っ越してきたというオーナーのジョバンナさんと、プードルのマルチェッロ。キルスティン・ダンストを思わせる、物腰柔らかなジョバンナさん。ノーメイクでこの美しさです。「まだ花の季節には早いですが、まるで貴女がジヴェルニーに咲くバラですね」え? いや、庭ですよ、もちろん。庭の参考に訪ねたんです。
もう一軒、この界隈唯一の星付きレストランを擁するホテル、Le Jardin des Plumesを訪ねました。入り口から覗く桜の樹がいいですね。
庭は英国風に、水辺と橋が加えられています。池は作れないし、取り立てて参考にするものはなかったんですが、、(←何様)。
敷地に放されていたこの鶏には、瞠目しました。なんだこのモフモフな鶏は、、、と写真に撮ってあとで調べたんですが、これがアナタ、烏骨鶏でしたよ!あの卵ご飯がめちゃ高いやつ←どういう分類だよ。しかも、この間園芸用品店に行ったら、ヒナは3ユーロくらいでした。烏骨鶏可愛いなあ。庭で飼うなら烏骨鶏かなと、また余計な妄想をしています。次回はたぶん庭でバーベキュー編です。どうぞお楽しみに。
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photos et texte : PANDA YOSHIDA

写真家。長年住んだパリを離れ、現在フランスはノルマンディー地方にて、犬猫ハリネズミと暮らしている。庭づくりは挫折中。木漏れ日とワインが好きで夢想家、趣味はピアノ。著書に『いぬパリ』(CCCメディアハウス刊)がある。instagramは@taisukeyoshida