ミシュラン1ツ星のキーンスーが韓国ストリートフード！

レストランがクローズしているいま、配達＆テイクアウトが花盛りのパリ。ランチタイムに食事の入った紙袋を持つ勤め人たちの姿が歩道にあふれ、配達の自転車が市内を行き交って……こんな光景も日常の眺めとしてすっかり定着した。アイデアにあふれるシェフたちのおかげで、自宅での食事は喜びを増すばかりだ。その中で異彩を放っているのはミシュランの1ツ星レストラン「Quinsou（キーンスー）」のシェフ、アントナン・ボネが始めた食のポップアップ。なんと韓国のストリートフードである。その名は「MamiBaba（マミババ）」……マダム・ボネは韓国出身で、これは彼女のニックネームなのだそうだ。

マミババ・ホットドッグはソーセージの脇にキムチ、上に大根のピクルスという意外な味合わせ。

アントナンはレストランと同じ通りに精肉店グレゴワールも所有し、肉はここから調達する。ル・セルジャン・ルクルトゥール時代から味に定評あるシェフが腕を振るうのは魚介の韓国風お好み焼き、餃子スープといった前菜に始まり、キムチ添えソーセージのホットドッグや鳥の唐揚げなどのメイン……デサートは黒ゴマのワッフルだ。コロナ禍から生まれた思いもかけない味覚の冒険は、パリっ子たちを喜ばせている。

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左は前菜のマンドゥ（餃子）、右はイカ、ムール貝の韓国風お好み焼き。前菜は11〜12ユーロ。

左は韓国の伝統料理ボッサム。豚肉、カキ、豆腐など。右は鳥の唐揚げ。メインは12〜28ユーロ。

ヌードル、フライドライス、自家製バンズのバーガーも。

左は抹茶のシュークリーム、右はゴマのワッフル。デザートは6.5〜7.5ユーロ。photos：Courtesy of Antonin Bonnet