こんにちは、吉田パンダです。今回は本誌連動庭ブログ!というわけで、3/19発売のフィガロ本誌で掲載している『パリジェンヌたちのスローライフ』ページでご紹介しきれなかった、それぞれのお宅の魅力を大公開していきます。その前に、まずは我が家のノアちゃんでも見てください←元々は犬派です。
それと簡単に、シャトー・パンダにおける庭の進捗ご報告を。画面中央は前回お伝えした17世紀の大理石暖炉、最近ウチでよく頼む何でも屋(DIY的なこと全般やってくれる)に手伝ってもらい、粉々に壊れた状態から修復しました!しかし、、、
よく見ると(よく見なくても)曲がってるよオイ!しかも水道の位置が暖炉に対して中央じゃありません。それでもフランス人何でも屋は「すごく良い出来ばえ。オレも自宅にほしい!どうよパンダ?」とドヤ顔で言ってきます。当然この後喧嘩になり、鼻血を出し合う殴り合いに(嘘)。詳細は省きますが、そういえばフランス人は基本的に加点法なんでした。「0からここまでできたことを褒めてくれ!」という相手に対し、「ここもできてないし曲がってるし雑だし、、」と文句をいうのが減点法の日本人(ワタシ)。根本的に見ている世界が違います。曲がっているのも味。世界にひとつの暖炉になったねと笑えるくらいの心持ちがちょうどいいんです←そうかなー。他、今後は芝生の張り替え、花の種まき、ウッドデッキ製作、庭でヴィンテージキャンプなどを予定していますが、それはまたそのうちに。
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さて、生活感溢れるパンダ家と違い、どこを切り取っても「何これかわいい」と叫びたくなる本誌掲載3つの田舎家インテリア。今回はその中から、インテリアデコレーター・ゾエさんのお宅を詳しく見ていきます。こちらは家族写真のアザーカット。
玄関を入ると正面がキッチンで、右手にリビングへと続く空間があります。そこに置かれた小さなグリーンのベンチもレトロな測りが置かれている古びたサイドテーブルも、すでにセンスの良いヴィンテージショップ感←言い方。我が家で言えば玄関には靴、傘立て、斧、ペット用品、園芸用品その他雑貨が並ぶのですが、全く見当たりません。そういえば、靴はどこに片付けているんだろう←何も見てない人。
玄関正面のキッチン。庭からの優しい光が「おかえり」と言っているようで泣きそうです←他人の家だからね。壁にかかった梯子、カゴバッグ、ストライプのエプロンなど、小物がいい仕事してます。
キッチンのシンク周り。それぞれ形が違うまな板コレクション!上の棚に並ぶヴィンテージの水筒やアクセントになっている額もさることながら、ここのポイントはやはりまな板。このいびつ感がたまりません。また、次回も書くと思いますが「お洒落なお宅」に共通している要素のひとつは「プラスチックのものを使わない」「パッケージなどは見せない」こと。例えば一度封を開けたレンズ豆の袋とか、そのまま折って輪ゴムで止めたりしちゃダメですよ、奥さん!小さなガラス瓶に移して壁の棚に並べれば、ほらあなたももうパリジェンヌ←たぶん違う。
キッチンにあった照明。この電球いいなと思って寄って撮影したんですが、その後別件インテリア撮影でも似たものを見つけて、どこで購入できるか判明したことをここにご報告いたします。こういう電球、日本でもポピュラーなのかも知れませんが画期的じゃないですか?裸電球なのに、一瞬でお洒落に様変わり。さっそく真似しよう←回し者ではありません。
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こちらはリビングの一角。本誌原稿の書き出しにあった、「クッションがたくさん置かれたベンチ」の写真です。誌面の都合上写真は掲載されませんでしたが、これ、いわゆるコットでフランスでは「lit de camp(キャンプベッド)」と呼ばれてます。一年ほど前に家人から「こんなのほしい。庭に置いてもかわいい」と言われていたのですが、「いらないよ、使わないよ」と断っていました。それが今やフランスでも大人気、インテリア関係ではマストアイテム状態に(吉田パンダ調べ)。家人さま、やはりあなたには先見の明があった!というわけで、先日買いました←買ったんかい。
このコット、ヴィンテージで販売されているのはミリタリー関係のもの。第二次世界大戦やその後で実際に使われていたアメリカ軍、フランス軍のものが多いのですが、品薄のせいかなかなか良い状態のものはありません。というわけで、北欧デザインでお馴染み、Nordiskのものを購入しました←ブログがショッピングカタログになってきた。庭キャンプにも使います。
掲載されなかった子供部屋。おもちゃの展開がすごい。そしてここにもコット!←コット推し。
二階の子供寝室。すっきりしてます。ファブリックの素材感がいいですね。カーテンは麻かな?
カーテンレールが木の棒というところも良いんです。
同じく子供寝室、、、。壁に嵌め込まれているのは、改装前に使われていたこの家の古い窓。それを仕切りに使うところとか、もうあれですね、ゾエさんをつねるしかありませんね←なんなの。
こちらは大人寝室。パレットを土台にしているベッドも印象的ですが、庭で昔使われていた仕切りのグリヤージュ(金網)をデコレーションに利用するアイデアなんかは、すぐに取り入れられそうです。
寝室のバスルーム。もう、言うことはありません、、←ちゃんと仕事して。
トトロはフランスの子供も大好きです。素敵な暮らしのアイデア満載、インテリアデコレーター・ゾエさんのお宅を庭ブログでもご紹介しました。田舎暮らしへのゾエさんの思いは、ぜひ本誌をご覧ください。個人的には「見せたくないものをどこに片付けるのか」が気になる今日この頃。次回も引き続き本誌連動で、パリジェンヌのスローライフをテーマにお届けします。どうぞお楽しみに。
photos et texte : PANDA YOSHIDA
写真家。長年住んだパリを離れ、現在フランスはノルマンディー地方にて、犬猫ハリネズミと暮らしている。庭づくりは挫折中。木漏れ日とワインが好きで夢想家、趣味はピアノ。著書に『いぬパリ』(CCCメディアハウス刊)がある。instagramは@taisukeyoshida