ヴァンサン・ダレ×モノプリ、シュールな夏のティータイム。
Paris 2021.05.05
ヴァンサン・ダレ×モノプリのコラボレーションで、愉快な初夏を!
フランスにおいてジャン=ポール・ゴルチエがファッション界の“アンファン・テリブル(恐るべき子供)”なら、デザイン界ではVincent Darré(ヴァンサン・ダレ)がその異名をとる。ダジャレになってしまうけれど、ダレとは誰?と思う人も多いだろう。2年前にコアントローのボトルをデザインしたので、その折に彼の名前を記憶した人もいるかもしれない。ヴァンサン・ダレは80年代はファッションスタイリストとして「グラムール」誌などで活躍し、カール・ラガーフェルドの右腕としてクロエ、フェンディで働いた後、モスキーノ、ウンガロで短期間ながらアーティスティック・ディレクションを担当した。
その後、もともと興味のあったインテリア分野へと転身し、「Maison Darré(メゾン・ダレ)」を設立。スペルは異なるが同じ発音でメゾン・ダレといったら、フランスでは“留置所”の意味だ。これにダレの家をかけた、ダジャレ的命名である。クチュールメゾンのスキャパレリがトッズの傘下におさまって再開した時に、ヴァンァンドーム広場のメゾンの内装を任されたのが彼。シューレアリスムと切っても切れない結びつきはスキャパレリだけでなく、ヴァンサンも同じだ。彼にとってのおおいなるインスピレーション源であり、また彼はリッツォーリ社から『Interieurs Surrealistes』なる本も上梓している。
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ヴァンサン・ダレ×モノプリより。てんとう虫のソルト&ペッパーは別売りで各6.5ユーロ、亀のカットボード(35cm)は16ユーロ。
前置きが長くなったが、スーパーマーケットの「Monoprix(モノプリ)」がこの春コラボレーションしたのが、このフランスのモード&インテリア界の寵児ともいえるダンディーなデコレーターの彼というのは、ちょっと意外でうれしいサプライズだ。太陽が降り注ぐ一日をテーマにデザインされたモードとインテリアの品で構成されたコレクション。パジャマやシャツの彼のデッサンによるファブリックは、ポエティックな田園の暮らしをイメージさせる。ティーポットやグラスといった日常のどうということのない品も、想像力豊かな彼の手にかかると遊び心にあふれたインテリアオブジェに変身だ。初夏の気持ちのよい午後、ヴァンサン・ダレ×モノプリのコラボレーションをあれこれ並べたティータイムで夢の国にトリップする時間を。
左:ティーポット(高さ32.7cm)は40ユーロ。コットン100%のルームウエア39ユーロ。 右:セラミックの水差し(高さ28cm)35ユーロ。
左:グラス各6ユーロ。 中:カップ&ソーサー 4ユーロ。 右:トルション(50x70cm)は9ユーロ。
左:鳥のアームのストライプチェアは120ユーロ。 中:メタルのテーブル 89ユーロ 右:ビー・ランプ(高さ59.9cm)110ユーロ
左:コットンのカーペット(120×180cm)は65ユーロ。 右:プレート(直径20cm)は7ユーロ。同じ色彩のモチーフ違いの直径12cmプレート(5ユーロ)もある。
左:キモノ・ガウン 55ユーロ。上のトルションと同じモチーフだ。 右:ヴィスコースのパジャマ(上下)は49ユーロ。このプリントのトルションもある。
52, avenue des Champs-Elysées,
109, rue de la Boétie
75008 Paris
www.monoprix.fr
réalisation : MARIKO OMURA