極上の美食時間を、レストラン・パレ・ロワイヤルのテラスにて。
Paris 2021.07.26

パレ・ロワイヤルの一角、緑の下で贅沢なひとときを。
ミシュラン1ツ星のパレ・ロワイヤル・レストラン。名前が表すように、パレロワイヤルの庭に面した素晴らしい立地だ。シェフはギリシャ出身のフィリップ・クロノプロスで、パリでレストラン営業が再開されるにあたってメニューを一新した。前菜の前にサービスされ、シェアして楽しむ3種には彼の祖国での子ども時代の味も含まれているが、そのほかは彼の創造性を生かしたフランス素材の料理の数々である。素材の意外な組み合わせのハーモニーから生まれる深く繊細な味わいだけでなく、シェフは料理のビジュアルにもこだわりを感じさせ、テーブルに登場する料理はどれもこれもカラフルで美しい。まず目から食欲がそそられてしまう。

前菜の前に登場するシェア小皿はギリシャ風ブリオッシュとともに。

ランチメニューは前菜+メイン+デザートで60ユーロ。左: 前菜のひとつはインゲン、茎レタス、メリッサ、レモン。右: ランチメニューのメインのひとつ。ロット、サフラン、グリーンピース、コブミカン。photos Mariko Omura
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アーティストのPierre Loy Camilleによるグラフィックな壁、2階からの回廊の眺めなどでも知られるレストランだが、いまの季節は、ランチもディナーもテラス席が断然快適だ。その名前が示すようにかつて王宮だったパレ・ロワイヤル。その庭園に面して複数のカフェやレストランがあるけれど、庭園のコーナーを占めるパレ・ロワイヤル・レストランのテラス席での食事は格別な雰囲気にあふれている。といっても、それはサービスを含め、肩肘張ったものではなくリラックス感がうれしい。レストランはパリ市内にノリンスキー、ブラック、シネールといったホテルを有するグループEvokによる経営で、来年、ヴェネツィアにノリンスキー・ホテルがオープンする際に、このレストラン・パレ・ロワイヤルの2号店が入る予定だそうだ。が、目下シェフとグループが目指すのはミシュラン2ツ星。パリ滞在中、一度はちょっと贅沢をして!という食事におすすめのレストランである。アラカルトでもデギュスタシオン・メニュー(165ユーロ)でも。

アラカルトの前菜3種は44〜58ユーロ。メイン3種は60〜88ユーロ。写真左はオマール、トウモロコシ、ヴェルヴェーヌ、シトロネル(88ユーロ)。右は乳飲み子羊、アーティチョーク、オレガノ、ひよこ豆(72ユーロ)。

左: デザートは3種。各22ユーロ。右: シェフのフィリップ・クロノプロス。
110 galerie de Valois
75001 Paris
営)12:00~14:00、18:30~21:00
休)日、月
https://palaisroyalrestaurant.com
editing: Mariko Omura