新レストランのヤクザ・パリ、和食を超えた和食がおいしい。
Paris 2021.09.17
9区に一昨年オープンしたホテル「Maison Albar Hotels - Le Vendome(メゾン・アルバール・ホテルズ・ル・ヴァンドーム)」の1階、中庭に面してレストラン「YAKUZA Paris by Olivier(ヤクザ・パリ・バイ・オリヴィエ)」が開店した。ここはシェフのオリヴィエ・ダ・コスタによるジャパニーズ・ライフスタイルのハイエンドレストラン……こう説明されると、おそらく日本人は二の足を踏んでしまうのではないだろうか。ところがこのレストラン、この秋のニューオープンの中でもおすすめの店なのだ。
左: 扉を開けてひとつ目のスペースは食事もとれるバースペース。 右: 奥のダイニングスペース。photos:(左)Marco Strullu、(右)Yakuza by Olivier
ダイニングスペース内の寿司カウンター。寿司職人の国籍は国際色豊かだ。photos:Marco Strullu
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オリヴィエ・ダ・コスタはポルトガル、サンパウロなどに14軒のレストランを持ち、ポルトガルの店はミシュランの1ツ星もとっているという有名なシェフ。ヤクザは2020年にまずポルトガルのモニュメンタル・パラスにオープンし、その2軒目がパリにできたのだ。メゾン・アルバール・ホテルズ・ル・ヴァンドームは1880年代にパリのハイソサエティが集まるリヨン・ドールというキャバレーがあった建物。その時代のお祭り感が、ヤクザの店内にストリートアート風の内装で復活した。店内には寿司カウンターもあり、メニューにはスシとグンカンがずらりと並んでいる。ランチもディナーもメニューは同じ。コースはなくアラカルトで注文する。オーソドックスなスシ、サシミ(16ユーロ~)もあるし、握り盛り合わせ(70ユーロ/12ピース)もあるけれど、それは2回目のお楽しみとして、初回はオリヴィエの“邪道”クリエイションが楽しめるヤクザのクラシックやスペシャリティを味わってみよう。ウナギ+フォアグラ、トリュフ+ウズラの卵など、握りや軍艦の驚くような素材の組み合わせもバランスがとれていて、口の中で溶け合うおいしさだ。七味唐辛子、マヨネーズ、照り焼きソースが活躍するパリのヤクザ体験、してみては? デザートにいたるまで、満足の時間が待っている。
左: ヤクザ・クラシックからトロ握り(21ユーロ、+キャビアは8ユーロ/2ピース) 中: ヤクザ・クラシックより。和牛、フォアグラ、オニオンコンフィ、照り焼きソースのK.O.B グンカン(24ユーロ/2ピース) 右: 甘エビとイエローテールのグンカン(19ユーロ/2ピース) photos:(左)Marco Strullu、(中・右)Mariko Omura
左: サーモン、ソフトシェルクラブ、アボカド巻き(32ユーロ/4ピース) 中: マンゴー、野菜をロブスターとともにライスペーパーで巻いたロブスター春巻き(49ユーロ) 右: 右の2ピースは中にフォアグラを詰めたウナギ巻き(32ユーロ/4ピース) photos:(左・右)Mariko Omura、(中)Yakuza by Olivier
左: ヤクザ・クラシックからフィッシュ&ワカモレのタコス(18ユーロ/1ピース) 中: 前菜からイカのクリスピー(22ユーロ) 右: 前菜の餃子(チキン&野菜/14ユーロ) photos:(左・右)Mariko Omura、(中)Marco Strullu
Maison Albar Hotels - Le Vendôme
7, rue du Helder
75009 Paris
営)12:00〜14:40、19:00〜翌2:00
tel: 01 87 44 38 88
https://restaurantesyakuza.com/en/yakuza-paris-en
editing: Mariko Omura