次のパリ、高速郊外地下鉄ミュージアムに乗ってみよう。

Paris 2021.10.10

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高速郊外地下鉄に乗ったら、いきなりレカミエ夫人に出迎えられるという驚きは、すべての乗客のために。(c)Mediakeys-France-Transilien-SNCF

パリ市内を通過して郊外を結ぶ高速郊外地下鉄のRER。C線はパリの東の郊外と西の郊外を結ぶ線で、パリの中ではほぼセーヌ川沿いに走っている。オルセー美術館、エッフェル塔、そしてヴェルサイユ……観光客がもっとも利用するのがこのC線ともいえる。9月28日から、「Train Paris Musées(パリ・ミュージアム・トレイン)」が走っている。

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パリ市の4つの美術館と高速郊外地下鉄C線の粋な試み。photos:Mariko Omura

これは何かというと、ガリエラ美術館、カルナヴァレ博物館、プティ・パレ、近代美術館(MAM)の4つの美術館から選ばれた作品がC線の4車両で鑑賞できるのだ。ひとつの美術館からの作品が1車両の上と下の2フロアを埋めつくしている。カルナヴァレ博物館車両は、レカミエ夫人がお出迎え。プティ・パレ車両は、おなじみのステンドグラスのモチーフが天井いっぱいに。近代美術館の車両は壁にロベール・ドロネーのエッフェル塔、天井にラウル・デュフィの『電気の精』だ。こんな具合に100以上の作品が合計700㎡のフィルムに600時間をかけて転写され、そして11日をかけて車両に貼られて……10年間の使用に耐える品質のフィルムである。これによって落書きされないという、うれしいオマケ結果も得られたそうだ。

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カルナヴァレ-パリ歴史博物館車両。18世紀の装飾芸術、パリ19世紀のカフェ……パリの歴史の中で揺られる旅を。photos:(左)(c)Mediakeys-France-Transilien-SNCF、(右)Mariko Omura

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プティ・パレ車両。1900年建築の美術館の階段は、高品質のフィルムの効果でまるで本物の階段のよう。photos:(左)Mariko Omura、(右)(c)Mediakeys-France-Transilien-SNCF

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MAM(近代美術館)車両。下はロベール・ドロネー、上はデュフィ。どちらに座ろうか。photos:Mariko Omura

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ガリエラ美術館車両。床のモザイクや展示ドレスのモチーフ……。photos:(左)(c)Mediakeys-France-Transilien-SNCF、(右)Mariko Omura

高速郊外地下鉄では過去にはJ線でオルセー美術館の作品で“印象派”車両を、D線はゴーモン映画社創立120周年の記念に“シネマ”車両などを走らせている。乗る人にとっては単なる移動時間のはずが、カルチャートリップの時間となるのだから、好評なのも当然だろう。

editing: Mariko Omura

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