今年のクリスマスはマダガスカル産の黒いパール、キャビアで乾杯。

Paris 2021.12.12

アフリカ産の初のキャビアといわれる「Rova Caviar(ロヴァ・キャビア)」。可能かどうか確信はなかったものの、11年前にキャビア生産の冒険を始めたのは3名のフランス人である。マダガスカルでモード関連の仕事で成功をおさめた彼らが、お金儲けではなく新しい挑戦を求めてのことだった。きっかけは、アキテーヌ地方で始まったチョウザメの養殖をルポするテレビ番組を見たことだという。まず2013年にチョウザメの受精卵をロシアから輸入し、2015年にアシペンサーと名付けた湖上農家を作った。チョウザメを養殖する場所に選んだのは、高地にあるマンタソア湖である。起業したメンバーのひとりであるデルフィーヌ・ダブジーの話では、この湖は雨水だけでできていて、周囲には人家もない。汚染されていないピュアな水で養殖できるそうだ。

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マダガスカルのマンタソア湖。美しい自然の中でチョウザメの養殖を行っている。

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ロヴァ・キャビア。女王宮The Rovaの建物がブランドのシンボルマークだ。

その結果、2017年に初めてチョウザメのお腹から卵を取り出すことに成功。当時キャビアのサイズは2.4~2.5ミリと小さかったが、いまでは2.9~3.0ミリに。リュクスなキャビアとして十分に通用するサイズまで大きくなったのだ。フランスのみならず海外も含めレストランのシェフやキャビア愛好者たちには、すでにおなじみのロヴァ・キャビア。この豊かな味わいを大勢に知ってほしいと、11月末から12月31日までプランタン・デパート内にコーナーを設けて販売中だ。といっても食料品売り場ではなく、キャビアを求める客と層が重なる、ということから、彼らが選んだのは本館2階のジュエリー&時計のフロアである。

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左: まさに黒いパール。塩の使用量は控えめなので、ロヴァ・キャビアだけをピュアに味わって、と。価格は30gなら、Royal 50ユーロ、Impérial 75ユーロ、Suprême 90ユーロ。いずれも50g、125g……とサイズは複数あり、またDeutzのシャンパンと詰め合わせギフトボックスも販売している。 右: デルフィーヌ・ダブジー。

Rova Caviar
Printemps Haussmann
64, boulevard Hausmann
75009 Paris
営)10:00~20:00(月~土) 11:00~20:00(日)
無休
http://www.rova-caviar.com
http://www.instagram.com/rovacaviar/

editing: Mariko Omura

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