時代変われど、創作の最高のインスピレーション源は自然! パリ装飾美術館、ラランヌ夫妻の動植物たちと楽しい出合いを。

Paris 2022.04.28

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アトリエでのラランヌ夫妻の写真を背景に、クロード・ラランヌによる銀杏をモチーフにした7点の家具(2010〜2018年)。photo:Mariko Omura

昨年はヴェルサイユのトリアノン宮殿の庭園で、自然を舞台に彫刻展が開催されたラランヌ夫妻。夫フランソワ=グザヴィエ・ラランヌが亡くなったのは2008年のことだ。妻のクロードはイヴ・サンローランのブロンズのビュスティエを製作し、また彼女の彫刻『キャベツ頭の男』はセルジュ・ゲンズブールにインスピレーションを与えたので、日本でも作品を知る人も多いだろう。モンテーニュ大通りのディオールのブティックで、入り口すぐのスペースに置かれていた彼女のイチョウの葉のテーブルと椅子に目を留めた人もいるのでは?

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フランソワ=グザヴィエ・ラランヌ(1927〜2008年)による彫刻。左:羊たち(2001〜2010年)。中:『思慮深いサル』(2010年)。右:ルーヴル美術館のエジプトコレクションの小さな陶のサイにインスパイアされた作品。サイの顔を開けると洗面所で、背中を開けるとバスタブとなる。

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クロード・ラランヌ(1925〜2019年)による作品。左:1960年代後半の彫刻『キャベツ頭の男』。セルジュ・ゲンズブールが購入し、彼のヴェルヌイユ通りの自宅の庭に設置した。中:左は銅素材のオーキッドのネックレス(1983年)、右はブロンズの唇のネックレス(1977年)。右:キャベツ、リンゴを題材にした複数の彫刻を残している。

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2019年、クロードが93歳で他界した。遺族は相続税対策として夫妻の所有していた複数作品を国に寄贈し、それら作品は2021年にパリの装飾美術館の所蔵品入りを果たすことに。それを記念して美術館の中央広間の高い天井の下で5月29日まで、ふたりの1960年代から2019年までの間の16点の彫刻、32点のデッサンが展示されている。展覧会のタイトルにも“自然史”とうたわれるように、妻のクロードも夫のフランソワ=グザヴィエもそれぞれ自然や動物から多くのインスピレーションを得た創作活動を続けていた。会場内、市松模様を描くようにブルーのカーペットが敷かれ、作品が展示されるというセノグラフィーだ。会場入り口でフランソワ=グザヴィエ・ラランヌの羊たちに出迎えられ、斜め後方の『思慮深いサル』と目が合って。奥のスペースの巨大な『ハエ』(1966年)にいたる途中で、クロード・ラランヌによる『りんご』に『キャベツ』……。この機会にラランヌ・ワールドのプティ・トリップを。

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左:中央クロード・ラランヌによるクロコダイルのベンチ。右:フランソワ=グザヴィエ・ラランヌによる『ハエ』(1966年)。

『Histoires naturelles, Dation François -Xavier et Claude Lalanne au Musée des Arts Décoratifs』展
開催中~5月29日
Musée des Arts Décoratifs
107, rue de Rivoli
75001 Paris
開)11:00~19:00(木~21:00)
休)月
料:14ユーロ
https://madparis.fr

editing: Mariko Omura

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