ボン・マルシェ食料品館に集合した、ポルトガルの食いしん坊図鑑。
2022.05.18
Paris 2022.05.14
昨年ブランドデビューした「MYSTERYJOY(ミステリージョイ)」。夢や欲望をテーマにジョイ・トレダノが設立したジュエリーブランドで、ファーストコレクションのポップアップがボンマルシェで開催されるという順調なスタートを切った。現在はデパートのプランタンで先鋭ブランドを集めた売り場「L’Endroit」(かつてのマリア・ルイザ)で販売されている。パリに生まれる新しいブランドの中でも、ミステリージョイはモード感が高く、ブランド誕生時からしっかりとした世界が築かれていたゆえだろう。
その第2章「Secret」が3月に発表された。新たなミステリーをジョイが託したのは、謎を生む数字である。リングとブレスレットに、彼女は細かい数字が並ぶカデナをあしらった。自分だけの秘密の数字を並べる密やかな遊びが愉しい。
ナンバー・コレクション。左から、リング、メンズブレスレット、サイドに合成ダイヤモンドをあしらったブレスレット。
もうひとつの新しいモチーフは真紅の薔薇だ。美しい薔薇には棘があるように、ジョイの薔薇も目に見えぬ棘を潜ませている。合成ダイヤモンドの白い輝きに、神秘の命を輝かせる赤い薔薇のペンダントとシュヴァリエール。マルセイユのタロット占いでは、赤い薔薇は心臓、永遠の情熱の炎に結びつくそうで、儚い命の花の再生と希望がそこに語られているのだ。
左:18金と合成ダイヤモンドのペンダントに、ラッカーで描いた薔薇が。 右:薔薇のシュヴァリエールは4,755ユーロ。
なお、第1章で好評だった透明なナイロン糸で指輪やブレスレットのモチーフが浮いて見えるアイデア、そして鏡素材の使用は第2章でも継続されている。
左:ミラーを片側にはめ込んだブレスレット。 右:ナイロン糸を使用したゴールドと合成ダイヤモンドのリング。550ユーロ(小)、1200ユーロ(大)
常にミステリーが潜むカード遊びから、トランプの4つのシンボルをラッカーでリングに。
editing: Mariko Omura