創造性を刺激する南フランス、アートの旅 夏の南仏はコンテンポラリーアートの宝庫。この無料ガイドで!

Paris 2022.06.24

南フランスの観光およびカルチャー関連の場所で10万部が無料配布される、英語とフランス語のコンテンポラリーアート・ガイド「Plein Sud」が2020年に生まれた。南フランスの東はSète-Sérignanから、西はNice-Monacoまでを対象に、この地に点在する美術館、アートセンター、財団、アーティストのレジデンスなどをまとめたものだ。スタート年は45カ所の紹介だったが、翌年は紹介アドレスが66に増え、2022年度版は72カ所とパワーアップ。南仏では夏とその前後がアート展の活気づく時期で、このガイドも6月から10月末に開催される展覧会情報を掲載している。

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南仏のコンテンポラリー・アート・ガイド2022年版。サイト(https://pleinsud.art/en)で内容をチェックし、実物は現地で調達を。

各アドレスの紹介文には建物についても触れられている場所があり、建築ファンにも役立つガイドといえる。10カ所以上も見るべきものがあるのはマルセイユだが、その中のひとつ、「Frac Provence-Alpes-Cote d’Azur」は隈研吾による設計だし、アルルの4スポットのひとつ「Luma Arles」はフランク・ゲリーというように。またサン・ポール・ドゥ・ヴァンスにはジャン・プルーヴェ設計の家での宿泊が可能な「Fondation CAB」もあって……と、いろいろ発見があるガイドだ。

南仏に行く前に情報を得たい場合は、サイトでまずはMAPをクリックし、気になる土地に何があるか見てみよう。あるいはお目当ての財団や美術館の名前から探すこともできる。またモナコ新国立美術館では写真展の『ニュートン、リヴィエラ』展があり、ニースの現代アート美術館MAMACではイタリアの1960〜75年代のアート展というように、この夏に開催される展覧会のページもあるので、見たいものを目指して旅を予定するのもいいだろう。

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左: サン・ポール・ド・ヴァンスの「Fondation CAB」。庭に立つジャン・プルーヴェによる家で、ベッド&ブレックファースト! 右: マルセイユの「Friche de l’Escampette」。

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エクス・アン・プロヴァンスから遠くないル・ピュイ・サント・レパラードにある「Château La Coste」は建築ファン必見。隈研吾、安藤忠雄、レンゾ・ピアノ、リチャード・ロジャース……。ルイーズ・ブルジョワの『Crouching Spider』も見ごたえあり! photos :左 ©️James Reeve , 右©️ADAGP, Paris Andrew Pattmann 

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左: エクス・アン・プロヴァンスのヴァザレリー財団。©️Fondation Vasarely 右: アイリーン・グレイのヴィラ「Cap Moderne」。

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ヴァロリスのピカソ美術館(左)、ニースのマルク・シャガール国立美術館といった南仏アートの旅の定番も含まれている。©️QDQGP, Paris 2021

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