おいしい料理とワインが待つ4区のネリュで、パリに乾杯!
Paris 2022.07.05
セーヌ河岸からも近いNELLU。クレマン・ヴェルジャ(左から2人目)が率いるのは、オリヴィエ・ガルシア(中央)、リカルド(左)などいまどき珍しく男子100%のチームだ。photos:Pierre Lucetpenato
パリ市役所やデパートのBHVからそう遠くないポン・ルイ・フィリップ通りに、知っておきたいフード&ワインバー「NELLU(ネリュ)」が5月にオープンした。飲食店の少ない通りなのでちょっと意外に感じるかもしれないけれど、おいしいワインと驚きの味わいの料理を楽しめる店だ。ワインはそう飲まないという人も、満足できる料理が待っている。22席の小さなお店ながら、店を後にする時の喜びは大きい。
リシュリュー通りのモダンガストロノミーのレストラン「TAMARA(タマラ)」と同じ経営で、そのシェフのクレマン・ヴェルジャが彼のスーシェフをタマラで務めていたオリヴィエ・ガルシアとともに、ネリュでもクリエイティブで驚きに満ちた料理を提案する。肉、野菜、果物は味とクオリティで定評のある「Terroir d’Avenir(テロワール・ダヴニール)」から、魚はブルターニュ地方の「Ostrenn(オストレン)」から、クリーム類は「Ferme d’Alexandre(フェルム・アレクサンドル)」から、という、こだわりのセレクション。こうして仕入れた素材を発酵、漬け込み、乾燥といったさまざまなテクニックを駆使し、メイン素材がくっきりとレリーフを描く料理を仕上げる。
ディナーはアラカルトで。ワインなしで1名、約60ユーロが目安。たとえば、韓国風味付けの牛肉のタルタル(18ユーロ)、牡蠣の味噌グラタン(14ユーロ)、アスパラガスの野生ニンニクのソース・オランデーズと魚の卵(14ユーロ)、5時間煮込んだ牛の肩肉と海藻&ジャガイモ(34ユーロ)……。メニュー内容は季節で変わる。アラカルトなので料理1品あるいは、チーズ盛り合わせ(3種/16ユーロ、5種/23ユーロ)などと……。photo:Pierre Lucetpenato
ある日のランチから。 左: 前菜は2種から選ぶ。写真は焼き野菜。 中: メインも2種から選ぶ。写真は鶏のグリルとジャガイモのミルフィーユ。ソースの隠し味は鰹節だ。 右: デザートも2種から選ぶ。この日はルバーブのタルトかアイスクリームを隠したカプチーノ。ランチの価格は前菜+メインまたはメイン+デザートで32ユーロ、前菜+メイン+デザートは39ユーロ。photos:Mariko Omura
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店内は2タイプのスペースに分かれているけれど、どちらもワインボトルがインテリアの主役である。壁一面にボトルが並ぶ壁はなかなかの眺めだ。インテリアデザインを任されたのはレストランを多く手がけてているキャロリーヌ・ティシエ。カジュアルシックな雰囲気の中にエレガンスが漂う内装だ。ワインリストに並ぶのは、プレスティージュなシャトーから、小さな製造者まで国籍さまざまな50種のワインである。セレクションはソムリエのリカルドが相談にのってくれるので、迷ったら好みや料理に合うワインを選んでもらおう。Ribolla Gialla 2012年、Grayner de Friuli、Perpetuum 2017年……といった通が喜ぶワインも揃えている。シャンパンならLa Closerie les Béguines? なおネリュではワインリストのマイナス30%の価格でボトルを販売している。レストランで飲んで気に入ったら購入もできるのだ。
ワインボトルを生かしたインテリア。photos:Pierre Lucetpenato
5, rue du Pont Louis-Philippe
75004 Paris
www.restaurant-nellu.com
営)17:00~22:30(水、木) 12:00~22:30(金、土、日)
休)月、火
www.restaurant-nellu.com
editing: Mariko Omura