パリに行くの? 食のホットアドレスはここ!! 南マレの新地区ラ・フェリシテとパリ最高のルーフトップのボニー。

ラ・フェリシテにはテロワール・ダヴニールのパン屋に市場にエピスリーが。

4区、モルラン大通り（写真）、ションベール通り、アグリッパ・ドーヴィネ通り、アンリIV河岸に囲まれた4万㎡の四角いラ・フェリシテ・パリ。コーナーは屋上にテラスレストラン「Titi Palacio（ティティ・パラシオ）」があるユースホステルThe Peopleの建物だ。photos：Mariko Omura

北マレがあるなら南マレがあってもいいのでは？　北マレからまっすぐ南下してセーヌ河近くの12区に接する4区の一角を南マレと便宜上呼んでみることにしよう。

セーヌ河を挟んでアラブ世界研究所と植物園のほぼ向かいの右岸の一角は、パヴィヨン・アルスナルのほか、これまであまり語られる要素がなかった。最寄りの地下鉄駅は7番線のSully-Morland駅。ここで下車した経験がある人はそう多くないだろう。

その南マレの一角が開発され、「La Félicité Paris（ラ・フェリシテ・パリ）」という名称を得て、初夏にユースホステル、高級ホテル、レストラン、パン屋、エピスリー、食料品市場、リサイクルウエア、アートギャラリー、自転車店などがまとまってオープンした。今後も店舗は増え、また目下工事中だがグリーンあふれる庭も完成する。

食関連については、2区のニール通りを出発点に2008年からいち早くサステナビリティ、地産地消を掲げている「Terroirs d’Avenir（テロワール・ダヴニール）」が担当している。パン屋、エピスリー、マルシェをラ・フェリシテ内で営業。パン屋ではイートインもできるし、マルシェの中でも肉屋さんのハム類の盛り合わせなどで軽食をとれる。エピスリーではお土産も見つけられそう。これまで縁のなかった南マレに突如、魅惑の”村”が誕生！というわけだ。ラ・フェリシテ・パリは住所17, boulevard Morland 75004 Parisを目指すと見つけやすい。

魚、チーズ、野菜、肉。4つの売り場がある。あちこちでちょこちょこ買い物して、テーブルでピクニック的イートインも楽しそうだ。photos：Mariko Omura

テロワール・ダヴニールのエピスリー。エコ・コンシャスな常連客たちは詰め替え式ボトルを持ってワインを買いに来る。

テロワール・ダヴニールのパン屋さん。屋内あるいは庭に面したアーケードのテーブルでイートインもできる。軽く食べたい時、おやつに、と便利だ。photos：Mariko Omura

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ホテル・ソー/パリの最上階レストラン・ボニーから360度のパリの眺め。

ラ・フェリシテに生まれた5ツ星ホテル「SO/ Paris（ソー/パリ）」の最上階15～16エム・エタージュに、パリを360度眺められるレストラン・バー・クラブ「Bonnie（ボニー）」が9月上旬にオープンした。ニューヨークスタイルのシックなブラッスリー。ガラス張りの空間でサン・ルイ島が眼下に、対岸の向こうにはエッフェル塔という食事が楽しめる。

この眺めはボニーならでは。photo：Romain Ricard

左: シェア用サイズのヴィール・チョップ（120ユーロ）。　中: ラングスティーヌのリングイーネ（52ユーロ）　右: バニラのミルフィーユ（14ユーロ）　photos：Romain Ricard

サイケ調の絨毯！　60～70年代の雰囲気のバーでは、その時代の流行りのカクテルやシャンパンが待っている。ワインもあれば、もちろんノンアルコールのカクテルも。生牡蠣、トリュフのクロックムッシュー、フォアグラ・トーストなど軽食メニューが充実しているだけでなく、メイン料理は車海老のリングイーネ、季節の野菜とシリアルのボールなど料理の内容も幅広く、ここまで上がってきた誰もが良い時間を過ごせるのだ。

16エム・エタージュのクラブはエレクトロディスコの音楽にのせて……このクラブの雰囲気は70年代のニューヨークの伝説のクラブ、スタジオ54を思い出させるそうだ。ゆったりとしたレザーのソファに身を沈め、グラスを片手にガラス窓越しにパリの夜空をエンジョイするのも一興！

ゆっくりと食事をする時間がないときは、バーがおすすめ。photos：Romain Ricard

左: 地下鉄駅シュリー・モルランからラ・フェリシテの一部が上方に眺められる。　右: アグリッパ・ドービニェ通りにホテル・ソー/パリのメインエントランスはあるが、裏手のラ・フェリシテ村からも出入りが可能だ。photos：Mariko Omura