サマリテーヌのノエル、オペラ座のダンスとコスチューム展。
Paris 2022.11.30
11月18日、21時。デパートのサマリテーヌ全館がまるでダンスのための劇場に変身した。クリスマスシーズンの到来を告げるイベントで、今年のノエルのテーマはダンス。ブレイクダンスもあればロックもあって……そしてパリ・オペラ座バレエ団のジェルマン・ルーヴェとレティティア・ガロニが中央の大階段を舞台に『白鳥の湖』を披露した。館内で鑑賞できるのは招待客オンリーだったけれど、デパート前の広場を通る人々がウィンドウを見上げれば、ダンスのおすそ分けが!
サマリテーヌで『白鳥の湖』を踊ったジェルマン・ルーヴェ。photo:Valentin Le Cron
Trovato Alexandra & teamなど、この晩デパート内でさまざまなタイプのダンスが踊られ、外にいる人々もイベントを楽しめる趣向だった。photos:Valentin Le Cron
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こうして開幕したサマリテーヌのノエルは、来年1月10日まで続く。その間、デパート内ではオペラ座のために有名デザイナーたちが創作したコスチュームを多数展示中だ。クラシックからコンテンポラリーまでタイプ異なるバレエ作品のための素晴らしい衣装の数々。シャネルによる『グラン・パ・クラシック』の星がきらめくチュチュやオリヴィエ・ルスタンがふんだんに装飾をちりばめ1着8kg近い重さのジャケットなどを間近に鑑賞できるチャンス。イヴ・サン=ローランによる『ノートル・ダム・ド・パリ』のフロロ役の衣装は、クリスチャン・ラクロワによる『Jewels』の中の赤いルビーのドレスと並び……。
左: シャネルによるチュチュを着て、シーズン開幕ガラで『グラン・パ・クラシック』を踊ったのはエトワールのヴァランティーヌ・コラサントだった。 右: リファールの『Variations』を踊った6名のダンサーのためにシャネルは花が異なる6着の衣装をデザインした。
左: クリスチャン・ラクロワによる『Jewels』からエメラルド。 中: イヴ・サン=ローランが衣装を担当した『ノートル・ダム・ド・パリ』(左)と『Jewels』のルビー。 右: バルマンのオリヴィエ・ルスタンによる『Renaissance』の衣装。
左: バンジャマン・ミルピエの創作『Clear, Loud, Bright, Forward』の衣装は イリス・ヴァン・ヘルペンが担当。スカート部分は舞台では使用されなかった。 中: アレクサンダー・エクマンの『Play』。 右: リック・オウエンスによる『鷹の井戸』のコスチューム。
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ダンスとモードを堪能できるサマリテーヌとオペラ座のコラボレーションには、ショッピングの楽しみも。アップサイクリングのファブリックを活用したプロダクトをポン・ヌフ側の1階で販売。お買い物してから、2階にコスチュームを見に行く?
オペラ座とのコラボレーションによるアップサイクリングコレクションから。プティ・ラのぬいぐるみ(75ユーロ)。
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デパートの地上階のウィンドウもバレエに限らずあらゆるダンスがテーマで作られている。こちらはCND(国立ダンスセンター)とのコラボレーションだ。6階では12月18日まで有料(29ユーロ)のダンスレッスンも受けられて……サマリテーヌのノエルはダンス、ダンス、ダンス!
道ゆく人に元気と明るい気持ちをもたらすサマリテーヌのダンスのウィンドウ。
editing: Mariko Omura