12月12日、LVドリームが開く! 展覧会、チョコレート、パティスリー。
Paris 2022.12.06
11月16日からオンライン予約(入場無料)が始まった「LV DREAM(LVドリーム)」。場所はデパ−トのサマリテーヌの向かい側でセーヌ河に面している。1824年に開業し、1972年に閉店した「La Belle Jardinière(ラ・ベル・ジャルディニエール)」という伝説のデパートがあった建物内だ。12月12日に扉が開かれるLVドリームというのは、来年11月15日までのカルチャーと食の期間限定スペースで、1階では展覧を開催。2階は「Maxime Frédéric at Louis Vuitton」と命名されたカフェ。シュヴァル・ブラン・パリのシェフパティシエであるマキシム・フレデリックとのコラボレーションによるパティスリーが味わえる。さらにフレデリックによるチョコレートショップも併設。また、LVドリームのエクスクルーシブ品も含めた広いギフトショップも!という心浮き立つワンダーランドである。
開館する12月12日をお楽しみに! photo:Mariko Omura
展覧会「LV DREAM」は昨年生誕200周年を祝ったルイ・ヴィトンが1854年に創設したメゾンの、160年間の豊かなアートコラボレーションにフォーカスした内容でまとめられている。9つの部屋で、9つのテーマの旅が待つ構成。会場を彩るのは、スペシャルオーダーもあれば香水のボトルも、というメゾンの歴史的な商品から最新作まで多岐にわたっている。スタートは「Louis Vuitton : As seen by... 」で、創業者の肖像画を集めた部屋。クラシックな肖像画ではなく、メゾンが依頼したコンテンポラリーアーティストたちのイマジネーションによるポートレートで、アレックス・カッツとミスター・カートゥーンによる作品は初公開だそうだ。「The World of Vuitton according to Rei」はコムデギャルソンの川久保玲との2回のコラボレーションによるモノグラムのバッグを展示する。
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「Leathergoods of Fashion」ではアーティストたちとプレタポルテのアーティスティック・ディレクターとのコラボレーションで、懐かしさがあふれる村上隆とのコラボレーションによるモノグラムバッグに始まり、草間彌生、マスターズコレクション……。締めくくりは、ダニエル・ビュラン、Nigo、グレース・コディントン、クリストファー・ネメスたちとのコラボレーションモチーフが壁にデジタルに描かれる部屋だ。モチーフが来場者たちの動きに反応するという相互作用が楽しい。
左: 初公開されるアレックス・カッツによるルイ、ジョルジュ、ガストン=ルイの創業家三代の肖像画(2021年)。 右: ミスター・カートゥーンによるポートレート「Lost Angel in Paris」(2021)も初公開。その下には指揮者レオポルド・ストコフスキーの特注デスク、右はダミアン・ハーストの「Secrétaire médical」(2009年)。photos:(左)Adiern Dirand, courtesy of Louis Vuitton、(右)Mariko Omura
メゾンのメインピースやアーティストたちとのコラボレーションを集めた部屋「Origins」。トランクやカバンが移動手段の変遷に沿って展示されている。中にはウェス・アンダーソン監督の映画『ダージリン急行』のためにオーダーされたトランク(写真左の左)も。会場内、小林健太によるサイケデリックな写真で包まれている 。photos:Mariko Omura
「Art on Silk」はスカーフの部屋。ソル・ルウィット、ジェフ・クーンズ、アンドレ・プットマンなどこれほど大勢のコラボレーションがあったのかと、驚かされる。photo:Mariko Omura
左: コム デ ギャルソンのアーティスティック・ディレクター川久保玲との2回のコラボレーションを展示。 右: モノグラム誕生100周年を記念して、1996年に大勢のクリエイターたちがモノグラムのバッグなどを再解釈した。傘とリュックはシビラによるものだ。photos:(左)Mariko Omura、(右)Adiern Dirand, courtesy of Louis Vuitton
左: 村上隆とのコラボレーション「Eye Need You Bag in Monogram」(2003年)。 中: モノグラムのミノディエールの中は草間彌生の「Gold Pumpkin」。 右: トランク「Marilyn」。photo:(右)Adiern Dirand, courtesy of Louis Vuitton
左: アーティカプシーヌの部屋。 右: 最後の部屋は「Art Meets Fashion」。レディス、メンズの歴代のアーティスティック・ディレクターを紹介している。右は10m長さの壁でインタラクティブ・アートが体験できるデジタル作品。photos:Mariko Omura
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展覧会の後はマキシム・フレデリックのカフェとチョコレートショップ、そしてギフトショップが待つ2階へと。このフロアは予約不要である。シュヴァル・ブランのシェフパティシエとして2022年度のゴ・エ・ミヨ賞パティシエ部門を受賞した彼が、ルイ・ヴィトンのモノグラムやコードを生かしたビジュアルの中に、おいしさと食感のおもしろさを凝縮したパティスリーをクリエイト。セーヌ河とサマリテーヌに面してガラス窓が開くトロピカルな雰囲気のカフェで、これらを味わう幸せな時間を。
左: 2階のカフェ「Maxime Frédéric at Louis Vuitton」。 右: セーヌ河に面した大きなガラス窓から、ポン・ヌフや左岸を眺める。photos:(左)Adiern Dirand, courtesy of Louis Vuitton、(右)Mariko Omura
バニラやノワゼットなど味わいさまざま。モノグラムの花、ダミエ、イニシャルLVといったビジュアルも魅力のパティスリー。photos:Mariko Omura
チョコレートショップはルイ・ヴィトンのトランクに囲まれた中央に、オーク材の美しいカウンターが。モノグラムのチョコレートや、ダミエのタブレット、全身チョコレートのヴィヴィエンヌ……。クリスマスツリー型のチョコレートは“脇の出っ張りを回すと回転するんだよ!”と、プレス発表に際してマキシム・フレデリックはうれしそうに実演をしてみせた。パッケージも素敵だし、タブレット1枚でも素敵なお土産になること、間違いなしだ。なお周囲に並べられたトランク。実はこの中のいくつかはチョコレート用冷蔵庫!
ルイ・ヴィトンのトランクが壁を覆う、マキシム・フレデリックのチョコレートショップ。photo:Adiern Dirand, courtesy of Louis Vuitton
チョコレートペーストやマカロンなども販売。photos:Mariko Omura
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ギフトショップは明るいオーク材のカーブを生かしたディスプレー台が目に優しい広々とした空間だ。書籍もあれば、ランプやスツールといったインテリア用品のコーナーもある。香水売り場も充実し、革小物やファッション小物も……と、その名前のとおり、何かしら素敵なギフトが見つけられそう。
ルイ・ヴィトンの多彩な商品を集めたギフトショップは魅惑が満載! photos:Mariko Omura
期間:12月12日~2023年11月15日
2, rue Pont Neuf
75001 Paris
開)11:00~20:00
無休
展覧会予約
https://eu.louisvuitton.com/eng-e1/magazine/articles/lv-dream
editing: Mariko Omura