シャルロット・シェネ、左岸にもブティックをオープン。
Paris 2023.01.17
左: カフェ・フロールの斜め向かいにオープンした左岸店。 右:シャルロット・シェネ。photo:James Nelson
チュイルリー公園近くのアルジェ通りにシャルロット・シェネのブティックができたのは、2020年の終わり。そして今年1月、彼女はサンジェルマン大通りに左岸店をオープンした。子ども時代は駆け回り、その後は暮らしたこともある左岸。シャルロットはパリを左岸を介して、発見したのだと語る。その左岸に店を開くことはそんな彼女にとって一種の成就なのだ。
この新しい空間も右岸店同様に室内建築をコラボレーションしたのはオランダのAnne Holtropで、フォルムと素材の仕事の続きが見られる。小さなスペース内、まるで流れ落ちる水が凝結したような印象を与える一枚岩の透明のアーチが圧巻だ。その左右の下部に設えられた透明のケース内にジュエリーをディスプレー。シャルロットのジュエリーを収めるのに似つかわしいモダンな店内はエントランスのガラス扉の奥にクリアに姿を見せ、サンジェルマン大通りを歩く人に視覚的な強い思い出をプレゼントするかのようだ。
リサイクルのアクリルを使用したアーチ型のディスプレー台がユニークだ。photos:(左)James Nelson、(右)Mariko Omura
左: シャルロット・シェネのタイムレスなジュエリーは2015年以来世界中の女性たちを魅了し続けている。 中: スウェーデンをベースにするデザイナーJenny Nordbergの鏡。ふたつが向かい合わせに配置され、無限に続く。 右: 昨春、ブティックの工事が始まる前にこのスペースでコラボレーションを行ったフローリストCastorによるブーケと、木製のジュエリーボックス。photos:Mariko Omura
アーチをくぐって上階のコンフィデンシャル・フロアへと。ここはハイジュエリーのための空間で、翡翠色のラッカー仕上げの壁、モスグリーンの厚手の絨毯にベンチ席という70年代調でまとめられた。地上階の明るさとコントラストをなすように、こちらは照明が落とされた深い静寂の世界。その中で氷のブロックに閉じ込められたようなジュエリーが貴石を輝かせている。
2015年、それまで誰も見たことのないジュエリーをクリエイトしてモード界に衝撃を与えたシャルロット。このブティックの奇妙な美しさも、また衝撃的。次のパリ滞在、ぜひ訪れたいニュースポットのひとつとして覚えておこう。
2階のハイジュエリー・スペース。photo:James Nelson
169, boulevard St. Germain
75006 Paris
www.charlottechesnais.com/fr
@charlottechesnais
開)11:00~19:00
休)日
editing: Mariko Omura