Airbnbが叶える夢、オペラ・ガルニエの劇場内で眠る。
Paris 2023.02.15
ガルニエ宮殿で過ごす一夜。窓の外にはオペラ座のステージ!? photo:Thibaut Chapotot
ガルニエ宮殿の中、舞台に面した特別ボックス席がある。通常はVIPのためのスペースなのだが、このボックス席に7月16日の晩に1泊することができるのだ。前夜までバレエ『マノン』が踊られていた劇場には、ダンサーたちの熱い呼吸がまだ残っているかもしれない。ガルニエ宮建築当時の第二帝政期の内装によるゲストルームへとボックス席が変身して、Airbnbで予約を得た1組がそこで眠れるのである。予約のオープンは3月1日18時(フランス時間)。早い者勝ちだそうだ。料金はボックスの番号に合わせて、朝食込みで37ユーロ!
左: 観客席から。大統領や海外からの来賓者が鑑賞の際に占めるプルミエール・ロージュ No.37。 右: 7月16日の夜、そのボックス席がナポレオン3世スタイルの寝室へと変身する。photos:(左)Blue Max Media、(右)Thibaut Chapotot
7月16日の14時にチェックインし、7月17日の10時にチェックアウトするまでの間、宿泊者のためにいろいろなプログラムが用意されている。ガルニエ宮の中のダンススタジオや地下の有名な貯水場の訪問、ダンサーによるバレエの手ほどき、シャンパンを飲みながら、Académie de l’Opéra de Paris のアーティストによるプライベートリサイタル、そしてステージの裏でダンサーがウォーミングアップを行うスペースであるフォワイエ・ドゥ・ラ・ダンスでのディナー。有名な『オペラ座の怪人』の作者のひ孫にあたるヴェロニク・デュブリュル・ルルーが、宿泊者を迎え入れるホステス役を務める。怪人もこの晩は姿を現すだろうか……。
文化遺産の支援を行なうAirbnbは、パリ・オペラ座については劇場内のボックス席のリニューアルやデジタルプラットフォームの発展に寄与している。今回のこのスペシャルプログラムの予約は1組最大2名の18歳以上に限られ、Airbnbで本人認証済みのプロフィールが必要。また空間および家具調度品にふさわしい装いでの滞在であることも求められている。申し込みは下記のURLから。
www.airbnb.com/opera
7月16日の夜、1875年落成のオペラ・ガルニエ宮で過ごす。予約開始の3月1日パリ時間18時にスタンバイを(www.airbnb.com/opera)。photos:Thibaut Chapotot
フォワイエ・ドゥ・ラ・ダンス。シャンデリアの煌めきのもと、過去のダンサーたちの肖像画に囲まれてディナー。photo:Thibaut Chapotot
editing: Mariko Omura