カスタフィオールのサイトで、ヴィンテージジュエリーのお買い物!
Paris 2023.04.30
捨てるより直して使おう、新しい品より古い品を買おう! さまざまな分野において、パリでいまや誰もが実践していることだ。ジュエリーについては以前から古い品を求める人は少なくなかったけれど、その数は急増している。高価な品なので可能な限り安心できる相手から買いたい!という声にこたえているのが「Castafiore(カスタフィオール)」。これはカルティエでハイジュエリー部門のディレクターを長年務めたシャルロット・レイと、オークションハウスの老舗Drouot(ドゥルオー)をはじめアンティークジュエリーの鑑定経験30年というアンヌ・ボルドが2022年にスタートさせたオンラインショップである。この分野においてこれ以上ない強力な二人三脚では? カスタフィオールというのは、タンタンに登場する歌姫。フランスではこの名に、ジュエリーをたっぷりと身につけた女性の姿を誰もが思い浮かべるそうだ。
左: Castafiore(カスタフィオール)を創業したシャルロット(左)とアンヌ。 中: サイトが販売するジュエリーをプレス発表で披露。写真はイエローサファイア、ダイヤモンド、イエローゴールドのリング(5,500ユーロ)で無名ジュエラーによるもの。亀のブローチはシャネル。2点で55,000ユーロ。 右: ブレスレットはカーネリアンとイエローゴールド。photos:(中・右)Mariko Omura
カスタフィオールが扱うジュエリーはヴィンテージ(1940年代以降)、アンティーク(1940年代以前)、そしてセカンドハンドの最近のジュエリーという3タイプ。ネックレス、リング、イヤリング、ブレスレット、ブローチ、時計……ヴァン クリーフ&アーペル、カルティエ、ディオール、シャネルといった著名ジュエラーの指輪やネックレスなどを扱う一方で、貴石をあしらった素晴らしいジュエリーながら無名の宝石商によるものも。無名といっても、素晴らしいサヴォワールフェールを持つフランスおよびイタリアの職人たちの手によるジュエリーだ。カメオ、アールヌーヴォーやアールデコなどスタイルもバリエーションに富んでいて、これらは買いやすい価格という利点がある。またふたりが扱うのは美的にも価値のある品で、時代を超えて女性たちを魅了する力を秘めたジュエリーばかり。有名なメゾンの思いがけないジュエリーにも出合える。ほかの誰も持っていないジュエリーを求め、また買いそびれて後悔しているジュエリーがあったら、サイトをチェックしてみよう。ふたりは個人宅やプロの商人たちのもとでジュエリーをセレクトし、現在扱うジュエリーは5,000点。すでにセレクションはとても豊富だが、彼女たちは10,000点を目指しているとか。価格は300ユーロ~。
サイトではメゾンの名前でもジュエリーを探すことができる。左: 意外にもエルメス! イエローゴールドのブローチ2点(12,500ユーロ)。 中: カルティエなど時計も多数。写真はブシュロンのイエローゴールドの時計。10,000ユーロ 右: ヴァン クリーフ&アーペルのブローチとイヤリングのセット。40,000ユーロ
無名のジュエラーたちの素晴らしいジュエリーも発見できる。左: オニキスとダイヤモンドのポンポン・ネックレス。 中: シルバー、ピンクゴールド、ダイヤモンドが描く雪の結晶のブローチは2,000ユーロ。 右: ルビーとダイヤモンドをあしらったイエローゴールドのペンダント・イヤリング。4,500ユーロ
カスタフィオールは買う人のためだけのサイトではない。譲り受けたり、贈られたり……価値のわからない手持ちのジュエリーを鑑定し、鑑定書(GoodsID)を発行。ジュエリーの販売をカスタフィオールに任せた場合、売値の70%が2週間以内に口座に振り込まれるそうだ。こうしたこともカスタフィオールでジュエリーを買うことの安心材料となるのでは? 日本への発送も行っている。送料は100~150ユーロ見当とか。
タンクのリングやクラシックなルビーのリング……現代の装いとヴィンテージジュエリーをサイトで提案している。
editing: Mariko Omura