パリでいま訪れるべき5大新名所 ⑤ おしゃれ好きパリジェンヌが集う、注目の5ツ星ホテル。
Paris 2023.05.04
So / Paris
ソー・パリ
ロウトのようなフォルムの円柱が印象的なロビー。石畳を彷彿させる床のモチーフ、円柱には1910年の大洪水の水位が刻まれるなど、パリの歴史に想いを馳せるディテールが隠されている。
パリでいまいちばん話題のホテルは? と聞かれたら、多くの人が、ソー・パリの名を挙げるに違いない。セーヌのほとり、サン・ルイ島を見下ろす絶好の立地、地上16階の建物がリノベーションされて5ツ星ホテルが誕生すると、瞬く間にファッショニスタが集まるアドレスになった。
ボニーからの風景はもうひとつのごちそう。天井の鏡に映り込む街並みも不思議な効果を生む。新たなナイトスポットとなったバーは、ワンフロア下にある。
レセプショニストのユニフォームは色合いがかわいいマリンセーター。スパやレストランのサービス係にいたるまで、全スタッフの制服はギョーム・アンリ。
ロウト形の柱が不思議な遠近感を生むエントランスホール。ロビーにはニール・ベルーファの作品が飾られ、クッキーやケーキの並ぶカフェカウンターでは、コールドブリューがゆっくりと抽出されている。レセプショニスト、ポーターなど、職種ごとに違うチャーミングなユニフォームは、パトゥのアーティスティックディレクター、ギョーム・アンリのデザインだ。一方、客室のインテリアは、世界中のエルメスの店舗を担当することで知られるRDAIが手がけた。上質の木材とレザーを使った落ち着いたデザインの162室は7階から14階の8フロアの高層階にあり、どの部屋からもパリの風景が見渡せる。
地下にはコダージュのスパ。ハマムとふたつのケアキャビンは、宿泊客以外も利用可能。
どの部屋からもパリ市内が見渡せる絶景ホテル。部屋から見える景色の方向によって宿泊価格が変化する。セーヌとエッフェル塔の見える部屋は値段が高くなる。朝食ルームは最上階のボニー。
最上階のレストラン&バー、ボニーは、先のファッションウィーク期間にいくつものパーティが行われた、モード界御用達のナイトスポット。エッフェル塔からモンマルトルのサクレ・クール寺院までを見渡す360度の眺望を誇る、パリ最強のルーフトップだ。レストランとテラスの天井には鏡があしらわれ、街並みと遠い風景が交錯するトリッキーな演出。沈みゆく夕日を眺めながらのディナーは予約必須だ。
ボニーのエスプリはパリシックなブラッスリー。魚料理の種類が多いのもうれしい。オマールのリングイネ「Linguine, Homard, Basilic」58ユーロ
ソー・パリ
10, rue Agrippa d’Aubigné 75004
tel:01-78-90-74-00
ⓂSULLY-MORLAND
全162室 バスタブ22室(スイートのみ) 朝食 38ユーロ
料)ツイン、ダブル500ユーロ~ スイート1,700ユーロ~
https://soparis.com
Bonnie
ボニー
tel:01-78-90-74-74
営)朝食:7:00~10:30
ランチ:12:00~14:30L.O.
ディナー:19:00~22:30L.O.
無休
要予約
●1ユーロ=147円(2023年5月現在)
●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりかけてください。
●各紹介アドレスのデータ部分のⓂは地下鉄の駅、Ⓣはトラムの駅を示しています。
●掲載店の営業時間、定休日、商品・料理・サービスの価格、掲載施設の開館時間や開催時期などは、取材時から変更になる可能性もあります。ご了承ください。
*「フィガロジャポン」2023年5月号より抜粋
photography: Yuji Ono text: Masae Takata(Paris Office)