インテリアに蘇る魅惑の遺産(2) ガリマール出版とコラボレーション、レ・ジョリ・プランシュの広がる世界。

Paris 2023.06.29

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左: レ・ジョリ・プランシュは紙ではなくトワルにプリントをしているので、長持ちし、また絵画のような高級感を醸し出すのでインテリアに取り入れやすい。 右: 新しいコレクション「5, rue Gaston Gallimard」から。

イザベル・ディアコノが「Les Jolies Planches(レ・ジョリ・プランシュ)」の名前でコットントワルに印刷した図版ポスターの製造販売を始めて、はや5年が経過した。フランス国立図書館とのコラボレーションでその豊かなアーカイブからのセレクションによるポスターを成功させ、その後、国立美術館連合(RMN)とも提携することになり絵画のポスター製作も可能となった。

この初夏に「5, rue Gaston Gallimard(サンク、リュ・ガストン・ガリマール)」と呼ばれるレ・ジョリ・プランシュの新しいコラボレーションコレクションが発表された。これはフランスの老舗であるガリマール出版社が版権を持つ図版からのセレクションで、出版社ゆえに言葉のポスターが新たに生まれることに。たとえば、有名なアポリネールの馬のカリグラム(カリグラフィーとイデオグラムからの作家による造語)や彼が恋人マドレーヌに捧げた「Puisque je t’aime」のように。

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左: ギヨーム・アポリネールのカリグラム『Cheval, Tout terriblement』。ポスターのサイズは30×40cm。 右: ポスターをカバーにした120ページのノート。左は、1940年代にガリマール出版が装丁家のポール・ボネとマリオ・プラシノに依頼した作品を組み合わせたポスターを作り、それをカバーにしたノート。右はアポリネールが恋人マドレーヌに捧げた文字のポスターから。11ユーロ〜

またガリマール出版社グループにはバンド・デシネや漫画を扱う「Carterman」もあることから、そのアーカイブからもチョイスされている。有名な「Martine(マルチーヌ)」シリーズ、Miroslav Sasekのいかにも60年代といったイラストによるパリやニューヨークの街……子ども時代の懐かしい思い出として、大人たちの興味もひきそうだ。

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左: Martineのシリーズから。ポスターは30×40cm、30ユーロ〜。 右: ジャック・マルタンの描くヒーローGuy Lefranc(ギー・ルフラン)のシリーズから、車をテーマにしたポスター4点。photo:(左)Mariko Omura

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日本でも『エミリーちゃん』で有名な1975年生まれのEmilie。ポスター(50×70cm/49ユーロ)だけでなく、ブローチも。レ・ジョリ・プランシュでは最近ポスターがらみで上で紹介したノートをはじめ、ほかの分野にも商品を展開。ジグゾーパズルなどもある。photo:(右)Mariko Omura

editing: Mariko Omura

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