シャーリーズ・セロンもゴールドに染まったディオールのジャドール展。

Paris 2023.10.13

9月27日から10月8日までボザール校で無料で開催された『DIOR J’ADORE』展は、あっという間に予約が埋まり、予約なしで入場を希望する人が長い列を作るという盛況ぶりだった。初日の晩のレセプションにはジャドールを体現するミューズのシャーリーズ・セロン、ディオールのメンズパフュームの広告でおなじみのロバート・パティンソン、さらにパリコレクションで来仏中のブラックピンクのジス、女優の新木優子、モデルのエル・マクファーソンなどのセレブリティが多数会場に集まり、華やかに開幕した展覧会である。

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開催前夜のオープニングパーティには大勢のセレブリティが集まった。左はシャーリーズ・セロン。会場には彼女が出演したCFをアーティスティックに鑑賞できるコーナーも。右はロパート・パティンソン。photos:Pierre Mouton

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ゴールドの波がうねるような展覧会のエントランス。新作のジャドール ローのアンフォラ型ボトルのネックを飾るゴールドの装飾に連動している。photos:(左)Adrien Dirand、(右)Mariko Omura

クリスチャン・ディオールの花への愛から、ディオール パフューム クリエイション ディレクターに就任した調香師フランシス・クルジャンが手がけた新作「ジャドール ロー」へと来場者を導く構成である。1999年に誕生したジャスミン、バラの花のフェミニンな香りジャドール。その後、アルコールフリーでウォーターベースのジャドール パルファン ドーが発表され、今秋、フローラルブーケを新解釈したジャドール ローが発売されたところだ。ちなみにこの香水名は、クリスチャン・デイオールがアトリエで仕上がった美しい服を前に「Oh j’adore!」と感嘆を惜しまなかったこと、またジョン・ガリアーノがメゾンの持つ気高さに驚いたときに「J’adoooore!」と言ったことに由来している。メゾン、香水にインスピレーションを与え続ける庭と花々にオマージュを捧げるこの展覧会には大勢のアーティストが参加。ジャン=ミシェル・オトニエル、高木由利子、レフィック・アナドル……10のテーマを巡る来場者たちが夢の時間を旅する展覧会だった。

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「世界の花」と題されたシリンダー状の部屋。ペーパーワークによるチュベローズ、ジャスミン、バラ、ネロリ、イランイランの5つの花が中央に。部屋の壁を覆うのは無数の花で、そこにクリスチャン・ディオールや母マドレーヌのポートレート、グランヴィルの家の写真、ドレスやパフュームボトルのデッサンなど香りにまつわる画像が投影されると、まるで点描画のよう。それらが鏡の天井と床に写り込んでポエティックな雰囲気で来場者を包み込んでいた。photos:Mariko Omura

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左: ジャドールの3つの香りとその調香師。左からカリス・ベッカー、フランソワ・ドゥマシー、フランシス・クルジャン。 右: 香りの初代ミューズであるカルメン・カースと後継者シャーリーズ・セロンの広告映像は大勢の人々の記憶に残る強いインパクトがあり、それらを通路部分のスペースでアーティスティックに再現。photos:Mariko Omura

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3タイプのジャドールの香りの色でまとめられたミニュチュア・ウィンドウ。photo:Laura Queyras

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レフィック・アナドルによるデジタルアート。センシュアルなうねりの中に来場者は誘い込まれる。photo:Adrien Dirand

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アーティストによるジャドールの限定ボトル。左からジャン=ミシェル・オトニエル、ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌ、インディア・マーダヴィ。photos:(左・右)Adrien Dirand、(中)Mariko Omura

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展覧会の締めくくりはゴールドの雨が降る会場で、ジャドールの広告キャンペーンでカルメン・カースとシャーリーズ・セロンが纏ったドレスを含めて夢のクチュールドレスのオンパレード。photo:Adrien Dirand

editing: Mariko Omura

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