モンブラン求めて毎日長い行列が続く、創立120周年のアンジェリーナ。
Paris 2023.10.24
アンジェリーナ120周年記念モンブランは陽気な「Mont-Bisou(モン・ビズー)」。8.20 ユーロ(ティールームでのイートインは10.50ユーロ)
リヴォリ通り226番地に毎日長い行列ができる。「Angélina(アンジェリーナ)」のショコラショーとモンブランを20世紀初頭の麗しい内装のティールームで味わえる順番が来るのを待つ人たちだ。フランス国内、世界各地から。いまやインターナショナルな存在のアンジェリーナが生まれた1903年は、新世紀に入りパリが文化面で市政人にいたるまで華やかさを味わえたベル・エポックと称される時期である。この場所に店を開いたのは製菓でその名を知られたオーストラリア人のアントン・ランペルマイヤーで、最初は自身の名前を冠していたが、義理の娘へのオマージュとしてその名前からアンジェリーナに改名したのだ。プルーストが通い、ガブリエル・シャネルは自分が席につくテーブルを決めていて……ハイソサイエティと食いしん坊にとって魅惑のティーサロンだった。
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毎日がお祭りのようなアンジェリーナだけれど、今年は創立120周年。これを記念しておなじみのパティスリー、モンブランのスペシャルバージョンが誕生した。メゾンのアイコニックな存在であるモンブランがいつ生まれたのか正確な記録はないけれど、1903年からそう遠くない時期にランペルマイヤー自身がクリエイトしたようだ。10月18日から販売が始まった記念モンブランの名前は「Mont-Bisou(モン・ビズー)」。子どもの頃からアンジェリーナに通い、モンブランがお気に入りというパリジェンヌのジャーナリスト、Peggy Frey(ペギー・フレイ)とのコラボレーションによる味だ。マロンクリームにフランボワーズ&ローズのムースを組み合わせ、甘酸っぱさがカリッとしたメレンゲと混じり合って……これぞ、お口の喜び!
このル・ビズー、ピスタチオ・モンブランそしてクラシックなモンブランの3つの味のミニサイズをセットにしたボックスの販売も同時にスタート。アンジェリーナ・ファンには味わい逃せないコラボレーションだ。
ミニ3種のボックス9.90ユーロ。
パリをベースに世界を駆け巡るファッション&トレンドジャーナリスト、ペギー・フレイ。
アンジェリーナのシェフパティシエであるクリストフ・アペールとともにペギーはモン・ビズーをクリエイトした。
editing: Mariko Omura