おいしくおしゃれなル・ドーヴィルは、『男と女』の海岸街に生まれた新しいブラッスリー。

Paris 2024.03.20

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海岸を走る馬、レ・プランシュと並んでおなじみのドーヴィルの光景は、広いビーチを彩るパラソル。photo: Mariko OMURA

板張りの遊歩道(レ・プランシュ)でおなじみのドーヴィル。クロード・ルルーシュ監督の映画『男と女』(1966年)の出会いの舞台として知られるノルマンディーの海浜リゾート地だ。3月5日に発表されたシャネルの2024-25秋冬コレクションはガブリエル・シャネルにゆかりの地のドーヴィルがインスピレーション源で、ショーの冒頭にはイネス・ヴァン・ラムスウィールド&ヴィノード・マタディンが撮影した『男と女』にオマージュを捧げる短編が流された。伝説のカップルであるアヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニアンを演じたのは、ペネロペ・クルスとブラッド・ピット。映画ではホテル・レストランでのふたりの食事の最後に、彼が"空き部屋"を注文する有名なシーンがあるのだが、約60年後に撮影されたこの短編の締めくくりでは"空き部屋がある?"とウエイトレスに尋ねるのは男ではなく女、ペネロペだ。もちろん、このシーンは拍手喝采で迎えられた。

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左: ドーヴィルの名物、板張りの遊歩道レ・プランシュ。 右: 遊歩道に並ぶキャビン。フェルナン・レジェのグアッシュのコピーが掲げられている。photos:(左)Mariko Omura、(右)Lisa Kajita

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そのドーヴィルの港に面して眺めの良い一角に、ブラッスリーの「Le Deauville (ル・ドーヴィル)」が昨年の秋にオープンした。"綺麗でおいしい"を信条とするティエリー&ジルベール・コストによるグループ・ボーマルリーが仕掛ける新しい冒険だ。快適に食事を取れる場所として、ドーヴィルの別荘住民やウィークエンダーなどこの地に集まるエレガントな人々を喜ばせている。室内装飾が任されたのはマーティン・ブロドニスキー。ロンドンをベースに活動をするスウェーデン出身の彼は、パリですでにレストランやホテルの仕事を手がけていて、いずれも好評を得ている。フェルナン・レジェがドーヴィルのパラソルにインスパイアされて1950年に描いたグアッシュの色にマルタンは触発されて、ル・ドーヴィルの店内を色彩豊かに50年代タッチで陽気に仕上げた。1年中営業しているのでドーヴィルを訪問するたびに家族と、犬と、ひとりで......と活用したくなる快適な食事&ドリンク空間だ。

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カラフルな店内。ドーヴィルらしく床に板張り部分を設けている。photo: Angela DiPaolo

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ドーヴィルらしいエレガントな空間。フレッシュな海の幸の盛り合わせ(左)と冷えたグラスワイン、あるいはティータイム。photos:(左)Michel Figuet、(右)Angela DiPaolo

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料理の素材となる野菜、肉、乳製品......どれも地元のノルマンディー産からセレクトされている。海の幸の盛り合わせは新鮮そのもの! グループ・ボーマルリーのレストランの人気料理であるアボカドとマグロのスパイシーな前菜、トムヤム味の鱈、メゾン・ドゥ・キャヴィアのチョコレートムースも、グループのレストランの常連客を喜ばせている。最近、日曜日の12時から16時にブランチが楽しめるようになった。ノルマンディー産物の豊かさとグループのサヴォワールフェールが盛り込まれたブランチ。美しい場所でおいしい料理を存分に!

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ルーヴル宮内のカフェ・マルリー、そしてポンピドゥー・センター内のル・ジョルジュ、トゥーミュー、メゾン・デュ・キャビアをパリに持つグループ・ボーマルリー。美しくおいしく。これを信条とするグループなので、ル・ドーヴィルでも前菜からデザートまで素敵な時間を過ごせる。photos: Angela DiPaolo

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サンデーブランチ(12〜16時)は大人59ユーロ、子ども29ユーロ(塗り絵のお遊び付き)。photos: Angela DiPaolo

Le Deauville
3, quai Louis Bréguet
14800  Deauville
tel: 02 12 99 04 74
営)12時~15時、19時~翌日1時
休)火・水
https://restaurantledeauville.com
@deauvillerestaurant

editing: Mariko Omura

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