ヴァンドーム広場の近くで何食べる? ハンドの手巻きと握りで決まり!
Paris 2024.07.09
ハンドのハンドロールは14種あり、1本6〜40ユーロ。写真は和牛ハンドロール。photography: Pierre Lucet-Penato
2022年の秋、左岸のセーヴル通りにオープンしてパリに手巻き寿司ブーム巻き起こしたHANDO(ハンド)。予定よりだいぶ遅れて6月18日、右岸に2軒目がオープンした。ヴァンドーム広場の近くなので、ジュエラーでウィンドウショッピングをする前後に立ち寄っては? 左岸店は予約できるのは個室だけだったので長い行列ができることもあるけれど、個室のない右岸店ではカウンター席の一部については予約が可能。これは行列嫌いにはありがたい。しかもこの界隈で週末の午後17時までおいしいランチがいただける、というのは物凄い朗報では?
前菜、手巻き寿司、お刺身、握りというように食事メニューはいたってシンプル......なのだけど、どれもおいしそうなので迷う! 手巻きのセットメニューは3本(19ユーロ)~6本(42ユーロ)。もちろん1本からアラカルトでもオーダーできる上、イクラ、スパイシーマヨネーズ、アボカドを希望の手巻きにプラスすることもできる。ピンクのキャップをかぶってカウンターの中のキッチンで陣頭指揮をとっているのは、パリでもっとも古い和食レストランTakaraで7年働いたシェフのチハル・タカダ。魚ならお任せの彼女がいるので、ここでは手巻きだけでなく握りと刺身がメニューに加わっているのだ。
前菜はほうれん草の胡麻和え(写真/8ユーロ)、枝豆、味噌汁、マグロのタルタルと海苔など。photography: Pierre Lucet-Penato
手巻きはアラカルトで1本6ユーロ(きゅうり)〜。フランス人が大好きなナス味噌の手巻きも! 3本セット(サーモン、マグロ、スズキ)で19ユーロ。photography: Pierre Lucet-Penato
トロは14ユーロ、トロ・キャビア(写真)は40ユーロ。photography: Pierre Lucet-Penato
握りはイエローテイル・柚子胡椒、トロなど5種。一貫8ユーロ〜。photography: Pierre Lucet-Penato
---fadeinpager---
ポール&ジョーでメンズコレクションのアーティスティックディレクターを務めるアドリアン・アルブーがハンドの共同創設者で、彼は日本と安藤忠雄の大ファン。それは店名からも察しがつくだろう。右岸店の室内建築を彼が任せたイザベル・スタニスラスは、コンクリートと木を生かしたシックなインテリアを作り上げた。その一方、地下への階段にかけられた暖簾にはポップなマスコットが。これはデザイナーのミラ・ミカティが描いたもので、このコントラストが日本的な雰囲気を作り上げている。竹が印象的なカウンターに登場する徳利やテーブルの小物などは、アドリアンが名古屋のブロカントや札幌の職人のアトリエ、ニセコのギャラリーなどを回って見つけてきたそうだ。
日本を旅したフランス人が増えていて、その経験から彼らはパリで日本のように新鮮な素材で味の良いお寿司が食べたい!と願っている。メニュー350ユーロなどという価格が高級寿司レストランで定着しつあるパリである。新鮮な素材のおいしい手巻きや握りがカジュアルに食べられるハンドは救世主!
人気のフランス女性室内装飾家イザベル・スタニスラスによるインテリア。photography: Pierre Lucet-Penato
ミラ・ミカティが描いたマスコット。photography: Mariko OMURA
シェフのチハル・タカダ(中央)、アドリアン・アルボー(右から2人目)とスタッフ。photography: Pierre Lucet-Penato
Hando Vendôme
25-27, rue Danielle Casanova 75001 Paris
営)12:00~15:00、19:30~23:00(火~金) 12:00~17:00、19:30~23:00(土) 12:00~17:00(日)
休)月、日(ディナーのみ)
@handohandroll
editing: Mariko Omura