アメリカ女子体操選手の選考中、「ある役割」を果たしていたゴールデン・レトリバーが話題に!

Paris 2024.08.03

『ニューヨーク・タイムズ』の記事によると、パリオリンピックに向けたアメリカの体操チームの選考会で、セラピー犬のビーコンが選手たちを癒す役割を果たしていたという。

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2024年7月30日、パリで開催された2024年パリオリンピック4日目のアメリカ女子体操競技チーム。photography: SPUS / SPUS/ABACA

「アメリカ体操協会が、私たちのためにしてくれたことの中で最高のことだと話しています」と、アメリカ代表の体操選手ジョスリン・ロバーソンが7月4日付の『ニューヨーク・タイムズ』紙で語った。同記事で、ジョスリン・ロバーソンは「セラピー犬」であるビーコンのことを指しており、その使命はパリオリンピックの選考中にアメリカ人アスリートを癒すことだったという。この革新的なイニシアチブは、アスリートの幸福を特に重視したいという願いから生まれたものだ。そして、この賭けは見事に成功した。

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アスリートをサポート

ビーコンは4歳のゴールデン・レトリバーで、子犬の頃にセラピー犬としての訓練を受けた。ビーコンの飼い主であるトレイシー・キャラハン・モルナー自身も元新体操選手であり、コーチでもある。彼らは一緒にボランティアとして病院やカリフォルニア工科大学などを訪れている。「すべての犬がこの仕事に向いているわけではありませんが、彼はこの仕事に向いていて、それを大好きだということがわかりました。これは私にとって非常に重要な点でした」とトレイシー・キャラハン・モルナーは『ニューヨーク・タイムズ』に語っている。ビーコンはInstagramアカウント(@goldendogbeacon)を持っており、29,000人以上のフォロワーがいる。

その使命とは? アスリートのストレスを解消すること。このアイデアは、彼女の飼い主であるトレイシー・キャラハン・モルナーと、アメリカ体操協会の新体操プログラム担当のキャロライン・ハンターの考えから生まれたものだ。

「犬との触れ合いはストレスの多い状況において心を落ち着かせる」と、犬との相互作用の専門家であるマギー・オヘア博士が『ニューヨーク・タイムズ』で説明している。具体的には、犬を撫でる行為が血圧、心拍数、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げるのに役立つという。

「彼が現実を忘れさせてくれるような気がします。時にはそれが私たちにとって良いこともあり、考えすぎるのを防いでくれるのです」と、アメリカの体操選手であり6度の世界選手権メダリストのシレーゼ・ジョーンズが『ニューヨーク・タイムズ』に語った。オリンピック体操選手で、かつて不安やうつを経験したサミュエル・ミクラクは、セラピー犬が「状況を完全に変えた」と述べている。彼はさらに、これらの動物が選手たちのニーズを的確に捉えていると説明する。「本当に素晴らしいです」と彼は結論づけた。

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東京オリンピックの教訓

この構想は、2021年東京五輪のレジェンド、シモーネ・バイルズ(7月30日、2024年パリ大会の団体種目で金メダリスト)の出場辞退を受けたものだ。その理由は? そのアスリートは空中で平衡感覚を失う「メンタルブロック」と語っていた。アメリカ体操協会のリー・リー・レオン最高経営責任者(CEO)は当時、「精神的な健康が極めて重要であるという点で、東京大会から教訓を得たことは間違いない」と述べ、早急な対応が必要であることを悟った。

「それを達成するためには、セラピー犬の導入は確かに優れた方法ですが、それだけでは不十分だ」と、リー・リー・レオンは述べている。「ただセラピー犬のプログラムを始めるだけでは十分ではありません。可愛くてふわふわの犬が撫でられるのは素晴らしいことですが、それ以外の部分が整っていなければ意味がありません」と『ニューヨーク・タイムズ』で述べた。こうした努力は継続され、すべての分野に拡大されるべきである。

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text: Aglaé Cuypers (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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