馬のゼウスを前に、ヴェルサイユ宮殿でパリ・オリンピックの余韻に浸る。

パリ・オリンピック2024の開会式で大勢の記憶に残っているのは、フードを被った騎士と一体になり優美にセーヌ川を下った金属製の馬の輝く姿だったのでは？  「Zeus（ゼウス）」と名付けられたこの馬はパリ市庁舎でも8月末から9月上旬に一般公開されたが、10月1日からヴェルサイユ宮殿の前庭で公開が始まった。期間は11月24日まで。

ゼウスは素材も仕事も、そのサヴォワールフェールも卓越そのもの。その製作をサポートしたのは「Sanofi（サノフィ）」というパリがベースの製薬・バイオテクノロジーの企業である。パリ・オリンピックの人気者の姿をできる限り多くの人に見てほしい！というサノフィの希望で、馬術アカデミーがあり、オリンピックで馬術競技の舞台となったヴェルサイユが展示の場に選ばれたのだ。宮殿訪問の際に、高さ2m、重さが350kgというゼウスを間近で鑑賞できるとても良い機会だ。