
魔法のケーキ「ガトー・マジック」
パリで公開中の映画『あん』を見に行ってきました。
フランス語のタイトルは「Les Délices de Tokyo」直訳するなら「東京の美味なるもの」でしょうか。
河瀬直美監督、樹木希林、永瀬正敏主演。元ハンセン病の女性とどら焼き屋店主との餡作りを通して、社会から差別され、隔離された場所で生きざるを得なかった人たちの生き様を描いています。
じわりと心に響く良い映画でした。今置かれている状況に満足せず、いつもあーだ、こーだと不満を言っている自分が恥ずかしい・・
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ところで、映画の中に出てくる「どら焼き」
実は餡子が大の苦手 (-_-)
幼い時、たい焼きにみっちり詰まった餡子をチョコレートと勘違いして、大喜びでかぶりついたときのチョコレートとは似ても似つかない味と食感に大ショックを受けて大泣き。それ以来餡子は全く受け付けなくなってしまいました。
どら焼きも今まで一度も食べたことがありません。
にもかかわらず、学生時代は嵐山の和菓子屋でアルバイトしていて、いつも売れ残りの和菓子を持たせてくれる店の方の親切に申し訳なかったのですが、どうしても餡子だけは食べられなくて、手をつけたことがありませんでした。
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映画館からの帰り道。餡子ではなく「どら焼きの皮がパンケーキみたいで美味しそう→ケーキが食べたい」と悶々として、我慢できず家に着くなりお菓子作り=3
去年からフランスで大ブームのガトー・マジック☆
焼きあがると、スポンジ、クリーム、フラン生地の3層に分かれる不思議なケーキです。
お湯を注いで焼くとスポンジとクリーム生地の2層に分かれる、イギリスのセルフソーシング プディングに似ていますね。セルフソーシング プディングが大好きなので、もちろんガトー・マジックにも興味深々。
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ケーキだけではなく、ケーク・サレやキッシュなど塩味のレシピも充実
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日本でもレシピ本が出版されて大人気だとか。先日オペラのジュンク堂で見つけました。
こちらは日本人好みにアレンジしてあり、生地を湯煎で焼くので、スポンジ部分がもっと厚くてふんわりしています。
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フランスのレシピ本は、簡素な説明で湯煎しなくていいのが楽チンなので、もっぱらフランス版で作っています♪
作りかたは簡単で、生地はあっという間に出来上がります。コツはメレンゲを混ぜすぎないことだけ。
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メレンゲはまだ固まりが残っている程度に軽く混ぜます。
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焼きあがって、冷まして、型から取り出して・・・
えーーーん、またやっちゃった (>_<) 3層にならずに、2層になっちゃいました!
って、実はまだ一度も成功したことないんですよ〜(笑)
中がクリームとフランなので、焼きあがりは生地がぷるぷるしていてOKなんです。
けれど、最初に作ったとき、型から出すと生焼けで液体状の生地がどばーっと溢れ出てきてしまったのがトラウマになっていて、「もうちょとだけ焼いたほうがいいかな?」と、ついつい焼き時間を長くしてしまうせいで、クリーム生地が焼けちゃって3層にならないみたいです。
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レモンとポピーシードのガトー・マジック
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ポピーシードで分かりにくいけれど(←言い訳)上がスポンジ、底がフランになっています。
本当は真ん中がクリーム生地になるはずなんだけれど ^m^;
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成功したらこんな風になります。見事に3層に分かれていますね!
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このケーキの素晴らしいのは、失敗しても美味しいこと!
2層でもとっても美味しいです(^o^)/
それにしても、そろそろ成功したものだわ〜
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