PCR検査も忍耐が必要？！

コロナの感染者数も死亡者数も増え続けているフランス。毎日１万人以上の新たな感染者が見つかっています。私は仕事柄お客さまとの接触が多いため、5月から定期的にPCR検査を受けているのですが、８月末からは検査が無料化されてどのラボラトリーでも予約なしで検査できるようになった為、バカンス明けに検査に行く人が急増。最近では分析が追いつかなくなりラボラトリーによっては症状のある人のみ予約制で受け付けたり、1日の検査人数を決めるラボラトリーが増えました。

できるだけ予約制のラボラトリーに行きたいけれど、最近は数ヶ月先まで予約が埋まっている状態になってきたので、この日は予約なしで行けるラボラトリーに行きました。朝７時半オープンで朝７時に行ったら既に長い行列ができている！なかには、折りたたみ椅子と本を持参の人や、その折りたたみ椅子に座って魔法瓶のコーヒーとクロワッサンで朝食を食べている人など、待ち時間対策十分の人も。

突然１台のワゴン車が止まって中からテレビクルーの人たちが降りてきて、マイクを持った女性が夕方のニュースで流すためのインタビューを始めました。

「お名前と職業は？」

「ポリーヌです。銀行員よ」

「何回目の検査ですか？」

「グアドループでのバカンス前と今日で２回目です」

「感染者が増えてきていますがどう思われますか？」

「特に若者たちは感染を恐れていないし気をつけてないでしょ。友人達のなかにはマスクをしない人や気を付けていないカップルがいて、感染させるかもしれないっていう危機感の無さやエゴイストな態度に心底がっかりしています」

思いがけない退屈しのぎ（？）と言わんばかりに次は自分の番だと期待を寄せた目をして、次々とインタビューに応じる姿が面白い。こういう光景を日本で見かけると殆どの人が急いでるのを理由にテレビに映るのを断るのでインタビュアーの方は大変だなと思っていたけれど、フランスのインタビュアーにその苦労はなさそうです（笑）私は典型的な日本人なのでインタビュアーの方と目が合った瞬間に断りましたが(^_^;)

夕方に１時間程度セーヌ川沿いをウォーキングをしているけれども、先々週までは夏がぶり返したようにお天気の良い日が続いて、毎晩アペリティフを楽しむ人々でこんな状態でしたから当然の結果でしょう・・・。

最も感染状況がひどいエクサン・プロバンスやマルセイユは、全てのレストランやバーが営業禁止になりました。パリはレストランは今のところは営業可ですが、バーは２２時までに閉店、その他スポーツクラブや祝祭場が閉鎖になっています。もちろんイベントや学生のパーティーなども開催禁止。

来週末に南仏のリュベロンで開かれる予定だった友人の結婚式も来年の９月に延期すると連絡がありました。大規模な結婚式で遠方からや海外からの出席者も多かったし、何よりパーティー自体が禁止なのだから仕方がありません。本来は今年の６月のラベンダー畑が一番美しい時期に結婚式をする筈が、１０月に延期になり、さらに来年の９月へと再延期になりました。気の毒だけれども今の状況で出席しなくてよいと内心ホッとしました。

毎日のようにテレビで南仏の営業禁止に対抗するデモの様子が流れています。私もコンフィヌモン（ロックダウン）の間は営業禁止で仕事が出来ず大変だったのでその気持ちはよーく分かるけれど、だったらもうちょっと気を付けたら良かったのに。バカンス中の人で一杯のビーチや、セーヌ川で見かけたフランス人達の姿が目に過ぎります。このまま再びコンフィヌモンにならなければ良いのですが・・・。