半熟バブーのトリュフ入りオムレツ

ここ数日雲ひとつない青い空の日が続いています。パリが週末だけ外出禁止を実施するかもしれないと予想されているのですが、１年前のロックダウンのときも毎日青空が広がっていたっけ。

１８時以降は外出禁止だし、レストランもデパートもスポーツクラブも閉まっていて、会食もしないから週末の唯一のレジャーは散歩だけ。ひとりのときもあるし、近所に犬を飼っている友人がいてタイミングが合えば一緒に行くときも。セーヌ川沿いの遊歩道はエッフェル塔、アレクサンドル３世橋、オルセー美術館、ノートルダム寺院と、次々と観光名所や建物が目に入ってくるので観光気分でてくてく歩いていると２〜３時間くらいはすぐに経ってしまいます。娯楽がないので歩くだけというある意味で健康で健全な生活♪

散歩コースのシテ島に掛かるポン・ヌフ橋が見えてくる辺りが一番が好きな景色です。岸辺が真っ黒に見えると思ったら、日向ぼっこする人たちがぎっしり埋まっているのでした。若い人達がマスクしないでおしゃべりしたりピクニックをしていて、ワクチン接種人口が増えてもこれだから感染者が減らないわけだとゾッとして、人もまばらな日の当たらない岸の反対側へ移動したら寒くて身体が冷えました・・。

結局目的地の植物園に着く前に、トイレに行きたくなってきてUターンして小走りで家に帰りました。うーん。問題はトイレなんですよね〜。カフェが閉まっているし公衆トイレはあまり利用したくないから散歩時間＝トイレにいかなくて済む時間になってしまいます。皆んな大きなカップでビールを飲んでたけれどもトイレに行かなくても平気のようで、フランス人女性はトイレの回数が少ないという通説はあながち嘘ではないようです。

さて、夜はバレンタインにもらったトリュフの残りでオムレツを作りました。わざわざMOFシェフのトリュフのオムレツ作りの動画を見てから挑戦したけれど、動画のようにフライパンの柄をトントンしてくるりとひっくり返したら液体状の卵が流れ出てしまって、とってもバブーなオムレツになりました。中がバブーできれいなオムレツを作るのって難しい！フランス語バブー（Une omelette baveuse 半熟状態のオムレツ）は卵の半熟状態のことで、フランス人にオムレツを作るよと言うと「とってもバブーにして！」とか「バブーが美味しい！」と、バブーバブーと言うけれどもバブーは赤ちゃんのおよだ（唾液）のことでもあります（笑）

熱々のうち食べようとしたら、パンがない！散歩からの帰りはトイレのことで頭がいっぱいでパン屋に寄るのを忘れてしまったのに、買いそびれたときのために冷凍しておいたバゲットを、さっき同じくパンを買いそびれた隣人にあげてしまったのでした。パン屋はもう閉まっているから、上階の隣人にこれまた彼らが買いそびれたときのために冷凍したパンをもらってきてようやくオムレツを食べることができました。フランスではその日に食べるぶんだけパンを買うので、パン屋やスーパーが１８時閉店になってから不便ったらないです。せめて食料品だけは１９時閉店にしてもらえると助かるんだけど。

そういえば最近の悩みは散歩とトイレ、パンの買い忘れくらいだとはたと気がつきました。健康健全な生活と引き換えに行動範囲が狭くなり生活が単純になって刺激も悩みもないというのは、これもコロナによる影響なのかも？ニュース番組であるドクターがこの様子だとフランス国民全員（子供を除く）のワクチン摂取が済むのが２０２３年の１２月になりそうだと予想してたけれど先はまだまだ長そうです・・・。