スイミング好きに嬉しい、個性溢れるパリのプール。
2ヶ月ぶりに近所の市民プールに泳ぎに行ったら、水温27,3℃でした。やっと水が温かくなったぁ。嬉しくて、いつもより長い距離を泳いで気分がすっきり!
ここのプールは仕事場と自宅の中間にあり便利だけど、問題が多い。なんといってもストライキが多い。公営なのにスト?と訝しく思ったら大間違い。頻繁に職員のストで突然閉館するので、行く前には必ず電話で確かめてから行くようにしている。去年の11月からは電話回線が故障したらしく電話しても不通になり、行ったら開館していたけれど水がひやっと冷たくて表示板には水温23℃の表示が。体を温めるためにガシガシと泳いでいたらプールサイドの「水温調節システム故障中」と張り紙が目に入った。小学生のとき週2回スイミングクラブに通っていたおかげで水泳は今でも得意だけど、寒がりで水温が低いのは苦手なのです。
その後、日に日に水温は下がり、相変わらず電話は通じないし、クレームや問い合わせが多かったのでしょうか。毎日入り口には「今日の水温16,5℃」「今日の水温17,2℃」とその日の水温を手書きで書いた張り紙が貼られるようになりました。まるでブルターニュの海の水温じゃないの!職員にいつ修理されるのか尋ねても「さぁ、知りません」とやる気のない返事が返ってくるだけ。プールは閑散としており、偶然目に入ったネットの口コミには「パリで最も冷たいプール!二度と行かない」と書き込まれていました。
5区のプールPiscine Pontoise(photo : https://www.paris.fr)
パリには41箇所の公営プールがあります。パリは端から端まで歩いても行けるような大きさの街なので、どこの区に住んでいても近くにプールがあり水泳が好きな人にとって恵まれた環境です。公営なので利用料も安い。
12年前に再びパリで暮らし始めたとき最初に借りたのが4区のサン・ルイ島にあるアパートで、橋を渡って徒歩10分の5区のプールに通っていました。プールを囲むように黄色の壁に向かってブルーの更衣室のドアが並んでおり、歴史的建造物に指定されているアール・デコ様式のタイルで飾られた美しいプールには更衣室の鍵番をしているおじさんがいて、更衣室を使うときはおじさんを呼んでドアの鍵を開けたり閉めたりしてもらうシステムでした。その1年半後には4区から5区へ引越してそのプールから家まで徒歩3分と思い立ったら直ぐに行ける距離になり、以来すっかり味を占めて引越しするときはプールが近くにある物件に絞って探すようになりました。
天井が開閉したり、セーヌ川やエッフェル塔が見えたり、外にアクセスできるテラスがあったりと、各プールに個性があるのが魅力です。
セーヌ河沿いにあるプールPiscine Joséphine Baker(photo : https://www.paris.fr)
季節によって天井が開閉する長さ50メートルのプールPiscine Keller(photo : https://www.paris.fr)
エッフェル塔を眺めながら泳げるプールPiscine Emile Anthoine(photo : https://www.paris.fr)
そういえば、パリオリンピックで予定されているセーヌ川での水泳競技のために浄化プロジェクトが進められている。着々とノートルダム寺院の再建工事が進む中、川の水は見た目にはそう変わらない気がするのだけど間に合うのでしょうか・・。
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