オーガニックな子育て

ママンの産後メンタルケア

とにかく涙もろい出産前後、よく、私もなんてことはない話に涙ぐんだり、胸がキュンとする動物のテレビ番組を見ながら号泣……、なんてこともありました。
今思い返せば、なんであの時あんなにも泣けてしまったんだろう!と疑問なほどですが、それがホルモンの変動によるものなのです。

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そんな風に、ただでさえ情緒不安定なうえ出産の疲労、夜中の授乳で目の下にクマを作りながら、昼間もベべのお世話に忙しく、なかなか回復されない肉体疲労。おまけになぜ泣いているのかを理解してあげられない赤ちゃんを抱っこして、その全責任を負うという、大きなお役目をもらってしまったのですから、その環境の変化と疲労だけでも途方もないことだと思っています。
生まれたての赤ちゃんを抱っこして、「幸せ」とは言いつつも、第一子ともなると心に余裕などあるわけないのですから、ますます情緒不安定。
これはきっと、初めて生まれたての赤ちゃんを抱っこしたお母さんによくあることなんじゃやないかな、と思います。

そして、産院を退院する時に味わう、自転車の補助輪を外した瞬間に似ているこの感覚。

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私は入院が二週間と長く、その間に赤ちゃんのケア法はみっちりと病院の看護士さんたちに指導してもらうことができました。また子供達が低体重で生まれたことから、退院後にも週2、3回看護士が子供のチェックに来てくれていました。
そこで実生活での疑問点を看護士に直接ぶつけることができたことが、今思うとかなり心の支えになっていたと思います。
「どうしていいのかわからないけど、これでいいのかな」心細く思いながら、あまりにも小さな生まれたての命と向き合うことは、かなり不安です。

退院して数週間後に、クリニックに忘れ物を取りに行った時、お世話になったベテラン看護師さんに、「どう? 頑張ってる? あなたのことは入院中から、初めての赤ちゃんにしては、なかなかやるママンだなぁって思っていたのよ!」とさりげなく声をかけてもらって、その場に泣き崩れたことがありました。
きっと私もそれなりに不安な気持ちを抱えてテンパっていたんだろうな、と思います。

その時一緒にいた夫は、そのような私の姿を見て本当に驚いていて、しばらくしてから、ぽそっと「大丈夫?」と声をかけてきました。
急に父となった男性もきっとそれなりに不安を抱えているに違いないと思うのですが、女性である私たちは、そのうえに「疲労」と「ホルモン」という厄介な物質にも翻弄されているところなのです。

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うちの夫も多くの男性と同じく、気を利かせて何かをしておいてくれたり、こちらの気持ちを汲み取ってくれたりするような技は持ち合わせていないので、フランス式に「ちゃんと伝える」ことをしています。
そうすると「こちらの状況を汲み取ってやってくれない」ことにあまり苛立たなくなります。

なので、動物の番組で号泣した時も、看護士さんの前で号泣した時も、どうしてそういう気持ちになったのかちゃんと伝えます。
そもそも、私自身がびっくりする「自分」が顔を出すんですから、今はなぜこのようなことが起きて、それは自然なことなのだ、ということをまず理解してもらうこと。そして、だからどのような協力が必要かを具体的に伝えることが大切だと思います。
夜一人の時間が30分間欲しい、とか、今日は夕ご飯は作れないからUber Eatsで賄おうとか、ゴミ出し係はやってね、といったように。
今は「なんかおかしいね」と一言で片付けないで、体調と環境がそうさせているのだと理解してもらい、積み木のように夫婦で一緒に毎日を積み上げていく必要があると思います。そしたら「おい、泣いてるぞ」なんて言ってる場合ではなくなってくるはず。
家庭は家族で作るものですから!

この根本的な夫婦間の相互理解なしに、次のステップへは進めません!笑

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不安に対して一人で戦っているのではないことを感じれば、それだけでもかなり気持ちも違うはずです。

次に、私が小児科の先生に言われて、ふっと気持ちが楽になったこと……。
「今よりもずっと情報がなくて、不衛生だった時代でも赤ちゃんはちゃんと成長して生きています。今のようにきれいに整備された生活環境では、ミルクを飲むこと、寝ること、パパとママンの腕に抱かれること、体重がちゃんと成長カーブに乗っていること、これ以外に大事なことはないですよ。」

さて、ここでようやくセルフケアのお話に移ります。
今一番、何ができたらうれしいですか? 何が身の回りにあったらうれしいですか? 
まず、そのことを少し考えてみてください。
美しいブーケ? それとも心地よく寝ること?

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それが「寝る」ことであれば、気持ち良さそうな枕カバーやシーツを新調してみたり、心地よい気持ちで眠れるようにベッドサイドに香る小さなお花のブーケを置いてみたり(もちろん買ってくるのはご主人です)。ラベンダーであればサシェをおいても良いと思います(授乳中も使えないエッセンシャルオイルは多いので注意したいところです)。

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心の安定、肉体の疲労回復のために、時々一人でリラックスする時間を持ちましょう。
赤ちゃん&子供達が眠った後、一人で入浴をしましょう。バスタブの中にラベンダーオイルを数滴垂らし、電気はつけずに目を閉じて、ただただゆっくり呼吸をするだけです。キャンドルの明かりだけで入浴するのもいいと思います。

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エッセンシャルオイルで香りづけされている気分が晴れやかになる香りのボディーウォッシュやシャンプーを使えば、気分の変化はガラリと変わります。そこが、人工的な香料と大きく違う、エッセンシャルオイルの素晴らしい効能です。私も産後、自分の体が疲弊した時、改めてエッセンシャルオイルのすごいパワーを実感しました。ちなみに私はSHIGETAのローズダイブボディウォッシュとワイルドグレースシャンプー、トリートメントの香りに癒されていました。
心地よいエッセンシャルオイルの香るバスソルトをバスタブに一握り入れるのもオススメです。

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そして、入浴をする時間を取るのが難しい場合はぜひ瞑想を!
私は毎日があまりにもあっという間すぎるので、短時間で疲労を回復するために毎晩マインドフルネス的な瞑想をしてから眠っていました。(とはいえ、瞑想中に寝入ってしまうこともしばしば)今は、子供達が起きてくる前の朝に座ってやることの方が多いです。
私が行っている方法は、瞑想と呼ぶよりは、ボディスキャンに近いのですが、椅子に座った状態、または、仰向けにゴロンとなった状態で、ゆっくりと呼吸をします。そして呼吸を続けながら、足の指から頭のてっぺんまで、身体中を順番に自分の全神経を集中させて、どんな感覚が体の中に起きているかをよく観察します。

足の指一本一本、足の裏、ふくらはぎ……、というように。そして、ベッドや床に対してどんな風に自分の体重がかかっているかにも注意深く意識を向けます。
そうすると、無意識に自分の中で力が入っている部分がわかり、そこもフッと力を抜くことができるはずです。
自分の全神経を自分自身に向けることによって、自分のエネルギーをリーチャージすることができるのです。日頃から簡単にできるので、疲れている人にとってもオススメです。
寝る時間は長くとれませんから、なるべく疲労が回復できる良質な睡眠にしたいですよね!

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育児は正解がないことが面白さでもあり、だからこそ複雑でもあります。だからこそ自分たちがしてあげたいことをすることが、みんなの幸せなのかもしれないな、と思います。

次回は体に纏うオーガニックのことを書いてみたいと思います。

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