
洞窟ミュゼ☆Cosquer Méditerranée(コスケール メディテラネ)
<南仏ブログ>
マルセイユの見どころと言ったら、まずは街のシンボル、港!
ヨーロッパ最古の港として知られるVieux-Port de Marseille(ヴュー=ポール・ド・マルセイユ)です。
現在マルセイユには港が二つあり、ひとつは大型船が停泊できる新しい港で、もう一つがこちらの旧港。
毎日午前中にここで魚市場が開かれます。
と言うわけで、まずは旧港へやって来ましたが、あいにくの曇り空。
今回はちょいちょい余裕のあるのんびりステイなので、ここはまた改めて天気の良い日に訪れることに。
港を後に目指すはマルセイユのランドマークのひとつ、MuCEM博物館。
が、その隣りにあった『Cosquer Méditerranée』(コスケール メディテラネ)。
2022年にオープンしたばかりの洞窟博物館だと。
フランスで洞窟といったらラスコーの洞窟・壁画が有名ですが、ここマルセイユにも?知らないな〜と気になり、急遽入ってみるとことに。
これがこれが!訪れて大正解☆
大変ユニーク、よくできた施設で、個人的にはマルセイユに来たなら是非とも訪れてほしいオススメスポット!!
最初にイヤホンガイドを借り、ズーンとエレベーターで地下へ。
(以下、洞窟内画像は公式サイトより)
そしてディズニーランドのホーンテッドマンションの乗り物のような(モジュール)に乗り込んで、レプリカ洞窟内を巡るというツアーを体験できるのです。
洞窟内は撮影禁止のため、ご興味がある方は詳しくは公式サイト等でチェックしてださい。→ https://www.grotte-cosquer.com
長い歴史のあるマルセイユ、この地には約3万年前から人が住んでいたそうな。
1985年のある日、マルセイユの隣町カシでダイビングスクールを経営していた潜水士のHenri Cosquer(アンリ・コスケール)さんがダイビング中に海中の岸壁に穴が開いているのを発見。
そのトンネルを奥へ突き進むと、そこは洞窟が広がり、中には壁画が!!
と言う世紀の大発見となったコスケール壁画洞窟だと知りました。
場所は、マルセイユの南端のカシとラ・シオタの町までを含む カランク国立公園の中央、モルジウ岬付近。
洞窟の入口は深さ37m、そこから細いトンネルを136m進んだところ。
洞窟内部に描かれた壁画は、一番多いのが馬。
他に野牛、山羊、絶滅した巨大鹿のメガロケロスなど11種の動物が200点、人の手形が70点、幾何学的図柄など500点以上の壁画が見つかったのです。
これらは2つの時代に分けられ、最古は3万3千年~2万9千年前に描かれた手形、馬、野牛と識別不可能な動物と抽象的な楕円の図柄で、他の動物の絵は、2万5千~1万9千年前頃に描かれたものだそう。
また、研究者によると、この洞窟は住居ではなくスピリチュアルな場所だったと。
中でも私が最も驚いたのは、にペンギンの壁画。
えーー、マルセイユ近郊にペンギンがいたの?! (様子を再現したコーナー)
マルセイユは、当時はアイスランドのような気候だったそうで、火と石器を使い狩猟採集で移動しながら生活する人たちが暮らしていたそう。
そして海は今よりも10kmほど遠くにあり、気温上昇に伴い海が陸に押し寄せ、洞窟は9千年前頃から水に浸ってしまったと。
と言うわけで、洞窟アドベンチャーなツアーを冒険家になった気分で楽しみました。
約30分のツアー後は、ミニシアターで洞窟発見の背景、そして館内のギャラリーを鑑賞。
Centre d'interprétationコーナーには、壁画をもとに当時マルセイユ周辺に生息していた動物を彫刻家が再現。
科学的推測をもとに作られた暮らしぶりの展示のあれこれも。
これらの動物がこの地に暮らしていたと思うと、改めて驚きの連続でした。
真っ黒に写ってしまったけれど、最も大きかったのは3万年前のバイソン!
対象物がないので分かりづらいですが、動物園でも見たことがないヒュージぶり。
展示物の向こうにマルセイユの港が広がるというロケーション、見せ方も素晴らしい。
ミュゼの外には、アンリ・コスケールさんが洞窟発見当時に乗っていた船のレプリカも展示されています。
というわけで偶然入ったミュゼでしたが、大大満喫。
フランスの、この土地の歴史文化を少し知ることができる大変有意義な体験でした(^o^)
Cosquer Méditerranéeの後ろに見える美しい建物は、マルセイユのカテドラルLa Cathedrale Sainte-Marie-Majeure(サント マリー マジョール大聖堂)です☆
*****K子のつぶやき@パリ*****
あら〜、ここも大規模修繕、絶賛工事中@Place du Marché Saint-Honoré(マルシェ・サントノレ広場)。
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