
ピカソ展☆ Picasso, dessiner à l'infini
2023年がパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の没後50年というアニバーサリーイヤーだったため、フランスをはじめ世界各地で様々な特別展が開催されていました。
<Arlequin>
その中で是非!と思っていたのが、パリのCentre Pompidou(ポンピドゥー・センター)で開催の『Picasso, dessiner à l'infini』(ピカソ、限りなく素描する展)。
会期期間は長いし、まだまだ大丈夫なんて思っていたら終了日が迫っていた。(2024年1月15日まで)
と言うわけで慌てて滑り込み、鑑賞してきました。
本展は、ピカソのノート、ドローイング、エングレーヴィングから版画まで約1000点の作品を展示した、ピカソのドローイングと版画の回顧展としては過去最大規模の展覧会。
まず、その展示方法がユニークでした。
というのは、順路や仕切りがなく、どこから鑑賞しても良く、気になった作品前に気楽に戻ったり、行ったり来たりOK。
これまで私の中では色のないデッサンは、ちょっと退屈に感じがちだったのですが、そんな勘違いな思い込みは本展で一蹴!?
ピカソが作品制作にあたり、様々な手法・アプローチを試み、試行錯誤する様子、創作過程が感じられる、とても面白いものでした。
<Le Taureau>
小さなノートに描かれていたものが後に作品に。
<Femme au fauteuil>
映画や制作風景の映像を交えたコーナーがいくつかあり、そこに映るピカソはなんとも精力的、パワフルでエネルギーに満ちていた。
多作な芸術家として知られているけれど、次々に創り出すそのエネルギー、尽きない欲求は、何度も繰り返し描かれたデッサンや映像から伝わってきました。
ピカソっぽくない?!とも感じられたパステル画作品コーナーも。
<Dans la loge>
<Trois Hollandaises>
また、個人的には久しぶりのポンピドゥーセンターでの鑑賞だったので、こうして作品と合わせてガラス越しにパリの街並みも鑑賞できることも楽しさ倍増。
この季節ならではのグレーなパリ。
<L'Atelier.Le peintre et son modèle Nice,été 1955>
本展の宣伝ポスターになっていたデッサン<Françoise au bandeau>。
彼の無限の情熱と芸術的才能を感じながら、創作プロセスの真髄に触れ、浸れる素晴らしい展覧会でした。
最後にいつも通り「もし1枚いただけるなら」な妄想ワールドでは、この1枚「Femme accoudé」。
その作品前で老夫婦がしみじみと語らう姿も印象的で、うーんと年を重ねても夫婦2人で語らえる、会話のある2人って素敵だな、と思ったのでした...♡
******K子のつぶやき******
ポンピドゥー・センターの前のストラヴィンスキー広場の池がガチガチに凍っていた!
とにかく寒い1週間でした。
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