Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

麻吉旅館 Vol.1☆江戸時代からの老舗

初めてのお伊勢詣り、お宿はどうする?どうする??

と、あれこれ検討した結果、200年以上の歴史があるという『麻吉旅館』に泊まりました。

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創業は1800年頃で、伊勢神宮への参拝客を迎え、おかげ参りの帰路、旅人の精進落として栄えた街「古市」で、今も尚、唯一当時の姿を残し営業をしているという江戸時代から続く老舗旅館です。

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その外観、風貌は独特で、急斜面に沿った建築様式は京都の清水寺と同じ懸崖造りというそうで、外だけなく中は迷路にようで面白く、宿に入った途端タイムスリップした気分になりました。

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シーンと静かで誰もいないみたい。

(でも実はあちこちにカメラがあって動きは見られている感じ!?)

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たくさんの著名人が訪れていることが窺い知れる、サインがいっぱいでした。

(↓ほんの一部です)

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調度品にも歴史を感じさせる要素が多く、どこを見ても興味をそそられ、伝統的な和の空間が広がります。

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そして入ってすぐ左手の階段を上がった先が今回の私たちのお部屋。

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贅沢に三間を使った広々スペース。

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癒される畳の香り、い草の甘い香りにリラックス。

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麻吉旅館オフィシャルサイトによると(以下、青字部分は引用)

【麻吉旅館のこと】

いつの頃かは、はっきりしませんが、古市に「麻吉」が料理店として営業を始めました。

その辺りを「長峰」または「古市」とも言いました。

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江戸時代の中頃に隆盛を極め、京の島原、江戸の吉原、大阪の新町、長崎の丸山と並び称された五代遊郭の一つとなるにつれて「古市」の名が世間に知れるようになった頃、現在の伊勢市中之町の一隅に「麻吉」として店を構えたのでしょうか。

「麻屋吉兵衛」から文字を採っての屋号だったらしいのですが、ひょっとしたら元々は布の麻を扱う商売をしていたのかもしれません。

伊勢の地は、神宮さんに納める為の絹と麻を取り扱う店が以前から、あちこちにあり、そのうちの一軒だったのでしょうか。

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この麻屋吉兵衛は世襲制で何代も続いていたようで、大正時代頃迄は店主が名を受け継いでおります。

現在は果たして何代目にあたるやら。

最近になって創業二百年と銘打ってはいるものの、それもはっきりわかりません。

ただ、天明二年(一七八二)の「古市街並図」という地図に「麻吉」の名があり、やはりその頃には料理店として営業していたのでしょう。

「東海道中膝栗毛」で弥次さん喜多さんが古市へ行くというので、「麻吉へお供しよかいな」などと言う場面がございます。

執筆以前に伊勢へやって来たか、人づてに聞いていたかして「麻吉」を知っていたのかもしれません。

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部屋の周りはぐるりと回廊。

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懐かしい...!

このレトロ感は、すでに取り壊してしまった実家の旅館を彷彿させ、私をおもいきりノスタルジックな気持ちにさせてくれました。

回廊をぐるっと回って出た先が、お手洗い。

ガラッと窓を引くと手洗いシンクが外に。びっくり!

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真冬は寒そうですが、その外気の寒さを感じながら手を洗ったら気持ちもキュッと締まりそう。

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こうしてアップした画像は泊まったお部屋にすぎませんので、迷路のような、忍者屋敷のような、面白い建物の中は他にどんなお部屋なのか!?

複雑な造りなこともあり、他のお客様と鉢合わせることがなく、プライバシーが守られ、くつろげました。

現在もその伝統を受け継ぎつつ、古き良き日本の旅館文化を体験できる麻吉旅館。

お食事も楽しみ!と渡り廊下を渡ってお座敷へ。

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続く。

<info>
麻吉旅館
三重県伊勢市中之町109−3

*****プチっとパリ*****

気になるパティスリー続々のパリ。

ただパトロールエリア外なのでなかなか行けないけれど、そのうち...と思っている、パリ10区の『Julo Pâtisserie』もその一軒。

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フランが美味しいと評判。また、そば粉のクーイン・アマン、イチジクのシュークリームもちょっと珍しい。

マーガレットのタルト・オ・シトロンは可愛い♡

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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