Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

祝☆ベスト3ランクイン

東京の大好きフレンチレストランの一つ、外苑前の“Florilege”(フロリレージュ)が、先日発表されたAsia’s 50 Best Restaurants 2018でベスト3にランクイン。

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昨年の初登場14位からググッとランクを上げての入賞です。

K「おめでとうございます!」

川「あざーっす。これがそのタテなんですけど、あげまっしょっか?!」

K「ちょ、ちょ、ちょ!そんな冗談でもいただけませよ、そんな大層なもの!」

すごい快挙なのに、変わらずに気さくな川出シェフですが、直近のミシュランガイドでは二つ星も獲得し、今後益々の快進撃、ご活躍を祈念しております。

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そんなお祝いがてらお邪魔したこの日、20時を過ぎても席が半分くらい空いている。

こんなことは今までなかったので、今日はキャンセルが重なったのかな…とぼんやり思っていると、20時半近くになってどんどんお客さんが来た結果、満席に。

やや遅めにやって来たのは、エトランジェ。外国人の皆さんでした。

私たちの右隣からは英語、左隣からは中国語、さらにその隣りはフランス語で、あっという間にインターナショナルな雰囲気に一変。

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(↑アミューズはフキノトウのシフォンケーキ。クリームにはほんのりレモン味に苦味がしっかり効いたフキノトウ味)

こうして周囲が外国人の皆さんになったことで、興味深いのは彼らの率直な感想や意見。

外国で食事をしていると日本人の方がお店の方にネガティブな感想を言うシーンはあまり見かけないけれど、パリではフランス人の方は比較的率直に意見を述べているのを目にします。

さて、このフロリレージュのお料理をどう感じるの〜?と単純に気になりました。

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(臭いものつながりの発想で生まれたという、鯖にブルーチーズソース。更に汲み上げ湯葉とジャガイモと黒トリュフのミルフィーユを添えて。旨っ!)

アメリカ人らしきカップルは、大袈裟に(というかハッキリと)明るく素晴らしい!を連発。

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(↑ホワイトアスパラガスとそのムースに桜を香らせて。美しい緑はシャルトルーズ・ヴェルト)

フランス語のカップルは、男性は女性が食べるまでなかなか手をつけない(笑)

酒粕風味の蒸しパンは初めて見たのか匂いを嗅いでしばらくフリーズ。

そして女性の感想を聞いてから恐々?ちょっとずつ口へ。

モニョモニョと囁くフランス語、私のヒアリング力の低さもあってほとんど聞こえないわー。

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(茶碗蒸しの上に滋味深い原木椎茸スライス。上からバッカスという名の日本のチーズを使ったソースをかけて完成。これまた絶品)

いずれにしても誰もお料理を残さず、愉しそうに食事している様子は、見ていてこちらもちょっと嬉しくなってきました。

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(↑出産・授乳の終わった乳牛の肉を使ったカルパッチョは撮り忘れましてたが、川手シェフの重要視するサステナビリティーがテーマの一皿。続くこちらは筍と海老のミルフィーユ仕立て。添えられた玉葱アイスと一緒にいただく)

パリのミシュラン星付きレストランなどへ行くと、星の数が増えるほどにフランス語は聞こえず、外国人の方が多い印象です。

その傾向は多分随分前からで、私が初めての三つ星レストラン@プラザ・アテネを経験した時も、その日のお客さんのほとんどがロシア語、そして接待らしき日本人ビジネスマングループと私たちのテーブルだけという状況でした。

のちにフランス人の友人に三つ星行かないの?と尋ねたら、

「何かの記念日とかでたまには行くけど普段は行かない。値段高過ぎ」

「三ツ星は外国人用」とあっさりなコメントも多く、当時はそんなものなの?!とちょっと驚きました。

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(魚料理は甘鯛。好相性のラディッキオと生ハムを乗せ、ソースはフェンネルクリーム)

夫「日本のレストランも高めのところは今後はパリみたいになるのかもよ?!」

なるほど…。

たくさんの人が日本を訪れてくれるのは嬉しく思う反面、パリの三つ星レストランのようにお値段がどんどこ高騰してしまうのは個人的にはちょっと。。

何事も多様化した世の中なのでもお値段と味と人気のバランスは難しそうで、多くの選択肢がある中で自分が何をどんな風に求めて楽しむか、人生の中で限られた食事回数を大切にしたいところ。

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さて肉料理は仔羊。

これを何人かのお客さんとシェアする、レストランのコンセプトの一つ「分かち合う」喜び。

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ローストだけでなく、ベシャメルソースのかかった玉ねぎにはさんだミンチ部位も添えられて2つの味で楽しんだ仔羊肉でした。

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沖縄産の「アテモヤ」という果物で作ったカスタードプリンにヨーグルトパウダーでさっぱりと。

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(↑ウィキペディアより)

え、なに? モヤモヤ? オテモヤンみたいな響き?

と、何度も聞き直してしまった初耳単語の「アテモヤ」は、世界三大美果と言われるチェリモヤ(世界三大美果=チェリモヤ・ドリアン・マンゴスチン)とバンレイシ(シャカトウ)をかけ合わせて作られた果物で「森のアイスクリーム」とも呼ばれている珍しいフルーツだそう。

甘味が強いのに低カロリー、各種ミネラルやビタミン豊富、なんだそう。

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ヨモギの極薄なチュイルの下には日向夏のソルベ☆

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シメはカカオニブのクレープにカカオのクリーム&メレンゲを包んで添えたカカオづくしな濃厚なデセールでした。

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グラサージュされた苺。

「こんな美しいストロベリーは見たことないわっ!アメイジング!!」

と隣りのマダムは大絶賛。

じゃ、私も負けずに料理記者歴60年な尊敬する岸朝子さん風に「大変おいしゅうございました♡」

 

☆Belle et Bonne Blogも絶賛更新中☆
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1840.html

 

<info>
Florilege(フロリレージュ)
東京都渋谷区神宮前2丁目5−4 SEIZAN外苑
03-6440-0878
http://www.aoyama-florilege.jp

 

 

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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