
"ADIEU"と”AU REVOIR"
"adieu"(アディユー)という単語、映画や漫画(ベルばら)などで目や耳にするものの、
実生活でなかなか聞くことがない単語の一つかも。
というのも、「さよなら、バイバイ」な意味ではなく、長期間会わない、
もっと言えば「永久に別れる相手」に対して言う言葉なので、日常生活で言われたら
また会う相手には、別れ際は"Au revoir"(オ ルヴォワール)。
(revoirは「再会」、au revoirで「また再会の時に」って感じかな。)
先日「刑事コロンボ」で有名なPeter Falkが亡くなった際、新聞・雑誌の見出しは"ADIEU COLUMBO"。
それが今日、「生アディユー」を聞いてしまった
ワインカーブ・ビストロ"Les Papilles"で。
席について、いつものように生ハムをつまみながら、オーナーBと話していると・・・
フランス人マダムが来店。
M 「予約してないけど、今から2人大丈夫?」
B 「申し訳ないけど、今日は予約で満席です。」
M 「ここも、あそこも席は空いてるじゃない?」
B 「もう30分くらいで満席になります。予約が入ってるので。」
M 「じゃ、30分で食べるから、いいでしょ
」
B 「夜は1メニューなので、それを30分で用意できません。」
M 「じゃ、一皿でいいからとにかくイイでしょ
」
「食べさせてよ」、「ダメです」の押問答
諦めたマダムが最後に一言、とても大きな声で
「こんなお店、二度と来ないわよっ
」の捨て台詞を。
オーナーBの反撃は?と、ドキドキしていると
とても静かに低~い声で "ADIEU" と。
その言葉を聞いたマダム、さすがに傷ついたようで引きつった顔で店を後にしました。
うゎ、出た、生アディユー
実際に言われるとかなり重いな・・・と感じました。
頻繁に使う言葉じゃないだけに、ここぞの時は効くな・・・とヘンなところで感心し、
生きたフラ語だわ~な気分で、食事そっちのけ寸劇鑑賞気分でした。
そこに運ばれてきたのは、「さつまいもスープ」
食べれるだけ自分でよそっていただきます。
こちらのビストロは、メインは基本的にお肉の煮込み料理なのですが、昨日はシェフTが私達に作る
最後の料理。
(長くシェフを務めていましたが、このお店を去ることになったので
)
最後の料理だから気合い入れて作ったよ
と。
タイユヴァン仕込みのオマールを披露してくれました。
付け合わせは、野菜たっぷり。
ワインは、"Hermitage Chante-Alouette 2007" 造り手はM. Chapoutierさん。
ローヌの白ワイン。
(禁酒令は自宅のみなので・・・)
このワイン、エチケットに点字がついてました。珍しいです。
このワインを愛する盲目のピアニストの為に点字をつけたのがきっかけだそうです。
葡萄は100%マルサネ。
ミネラルがしっかりしてる中に、パイナップルのような果実味も豊富でちょっと甘酸っぱく、
とてもしっかりしたワインでした。
チーズは、Fourme d'Ambertにプルーンを添えて
パンナコッタは、アプリコット。
シェフTは、スープ、煮込みという決まったルールの中で、毎回創意工夫をしながらの料理を作っていたし、
ちょっとしたスパイスや香草使い、野菜も煮込んでトロトロ感を出した中に生のシャキシャキ感を加えたり、
「スープ」と「煮込み料理」にちょっとした一手間で味の幅が広がることを色々教えてくれたように思う。
出身のマルティニーク島へ帰るというので、もう長く会えないし、それこそ実際は"Adieu”な別れ
なのかもしれないなぁ・・・と思ったのですが、それはここでは使いたくない言葉。
またいつかどこかで会えると思って、笑顔で"Au revoir"。
(マルティニーク、いつか遊びに行きたいな
)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<Info>
Les Papilles
30 Rue Gay-Lussac 75005 PARIS
01 43 25 20 79
http://www.lespapillesparis.fr/
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実生活でなかなか聞くことがない単語の一つかも。
というのも、「さよなら、バイバイ」な意味ではなく、長期間会わない、
もっと言えば「永久に別れる相手」に対して言う言葉なので、日常生活で言われたら

また会う相手には、別れ際は"Au revoir"(オ ルヴォワール)。
(revoirは「再会」、au revoirで「また再会の時に」って感じかな。)
先日「刑事コロンボ」で有名なPeter Falkが亡くなった際、新聞・雑誌の見出しは"ADIEU COLUMBO"。
それが今日、「生アディユー」を聞いてしまった

ワインカーブ・ビストロ"Les Papilles"で。
席について、いつものように生ハムをつまみながら、オーナーBと話していると・・・
フランス人マダムが来店。
M 「予約してないけど、今から2人大丈夫?」
B 「申し訳ないけど、今日は予約で満席です。」
M 「ここも、あそこも席は空いてるじゃない?」
B 「もう30分くらいで満席になります。予約が入ってるので。」
M 「じゃ、30分で食べるから、いいでしょ

B 「夜は1メニューなので、それを30分で用意できません。」
M 「じゃ、一皿でいいからとにかくイイでしょ

「食べさせてよ」、「ダメです」の押問答

諦めたマダムが最後に一言、とても大きな声で
「こんなお店、二度と来ないわよっ

オーナーBの反撃は?と、ドキドキしていると
とても静かに低~い声で "ADIEU" と。
その言葉を聞いたマダム、さすがに傷ついたようで引きつった顔で店を後にしました。
うゎ、出た、生アディユー

実際に言われるとかなり重いな・・・と感じました。
頻繁に使う言葉じゃないだけに、ここぞの時は効くな・・・とヘンなところで感心し、
生きたフラ語だわ~な気分で、食事そっちのけ寸劇鑑賞気分でした。
そこに運ばれてきたのは、「さつまいもスープ」

食べれるだけ自分でよそっていただきます。
こちらのビストロは、メインは基本的にお肉の煮込み料理なのですが、昨日はシェフTが私達に作る
最後の料理。
(長くシェフを務めていましたが、このお店を去ることになったので

最後の料理だから気合い入れて作ったよ

タイユヴァン仕込みのオマールを披露してくれました。
付け合わせは、野菜たっぷり。
ワインは、"Hermitage Chante-Alouette 2007" 造り手はM. Chapoutierさん。
ローヌの白ワイン。
(禁酒令は自宅のみなので・・・)
このワイン、エチケットに点字がついてました。珍しいです。
このワインを愛する盲目のピアニストの為に点字をつけたのがきっかけだそうです。
葡萄は100%マルサネ。
ミネラルがしっかりしてる中に、パイナップルのような果実味も豊富でちょっと甘酸っぱく、
とてもしっかりしたワインでした。
チーズは、Fourme d'Ambertにプルーンを添えて

パンナコッタは、アプリコット。
シェフTは、スープ、煮込みという決まったルールの中で、毎回創意工夫をしながらの料理を作っていたし、
ちょっとしたスパイスや香草使い、野菜も煮込んでトロトロ感を出した中に生のシャキシャキ感を加えたり、
「スープ」と「煮込み料理」にちょっとした一手間で味の幅が広がることを色々教えてくれたように思う。
出身のマルティニーク島へ帰るというので、もう長く会えないし、それこそ実際は"Adieu”な別れ
なのかもしれないなぁ・・・と思ったのですが、それはここでは使いたくない言葉。
またいつかどこかで会えると思って、笑顔で"Au revoir"。
(マルティニーク、いつか遊びに行きたいな

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<Info>
Les Papilles
30 Rue Gay-Lussac 75005 PARIS
01 43 25 20 79
http://www.lespapillesparis.fr/
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